【シルクロードS】快走ルパン4F51秒6 高松宮記念へ「通過点」

[ 2016年1月29日 05:30 ]

和田を背に切れ味鋭く坂路を駆け上がるサトノルパン

 京都メーン「第21回シルクロードS」の木曜追いが28日に行われ、サトノルパンが坂路単走で抜群の行きっぷりを見せた。

 これぞスプリンターと思わせる、行きっぷりの良さだった。サトノルパンの最終追いは坂路単走。序盤から13秒5→12秒7→12秒3と平均的に速いラップを刻む。その分、ラスト1Fは追われた割に多少脚色が鈍ったが、それでも時計は4F51秒6~1F13秒1だから十分。引き揚げてきた和田は「乗りこなせないね」と苦笑いを浮かべつつ、「持っていかれる感じだったけど、逆に収まっても気持ち悪いからね。元気が何よりだし、いい状態だと思います」と出来には満足顔。

 2カ月ぶりで攻め4本は少なめ。ただ、3カ月ぶりだった3走前の道頓堀Sも攻め4本での完勝だった。和田からの報告を受けた村山師も「仕上がりやすい馬」と認めた上で、「この時計なら十分。高松宮記念がピークになるようにというイメージですが、力は出せるはず」と好勝負を約束した。

 半兄にクラレントやリディル、レッドアリオンとトップマイラーが並ぶ良血ディープインパクト産駒。3歳時にはダービーにも駒を進めた。ただ、年を重ねて引っ掛かる面が強くなり、血統のイメージとは異なる6Fで素質開花。2度目のスプリント戦となった前走京阪杯では、ビッグアーサーの猛追を頭差しのいで念願の重賞初制覇。同じく京都芝6Fが舞台の今回、和田は当時の再現を狙う。

 「動くに動けないところに入れば脚はたまるけど、(前に)行き場があると逃げる。前走のように、いいポケットに入れれば理想ですね。(1・5キロ増の)ハンデがどう響いてくるか。このメンバーならペースは遅くならないだろうし、そこはいいですね」

 この後に1戦挟むかどうかは未定だが、大目標は高松宮記念。兄3頭が手にできなかったG1馬の称号をターゲットに定めている。「G1に出したいし、そこでも十分にチャンスがある馬だと思う」と和田。ならばここは通過点。2戦連続で難敵のビッグアーサーを封じ込め、桶狭間決戦の主役に名乗りを上げる。

続きを表示

2016年1月29日のニュース