【シルクロードS】ビッグアーサー 重賞初Vへラスト2F23秒9

[ 2016年1月28日 05:30 ]

単走で力強い追い切りを見せるビッグアーサー

 京都メーンの「第21回シルクロードS」は、ビッグアーサーがG1高松宮記念(3月27日、中京)に弾みをつけられるか。最終追いは坂路単走でうなるような動き。中間にフレグモーネで調教を休んだ影響はほぼない。

 重賞未勝利ながら、G1級の能力を秘めるビッグアーサー。年明けにフレグモーネにかかって馬場入りを休ませたが、最終追いは昨秋の好調時と大差ない迫力。モニター越しに動きを確認した藤岡師は「しっかり動けていた。ずっと使ってきているし、フレグモーネの影響はないでしょう。思った通りの調整ができた」と安どの笑みを浮かべた。

 序盤は引っ張り切り。うなるような手応えで最初の2Fは15秒7、13秒9。依然、追ったところなしの3F目は11秒7の猛時計で通過。

 ようやく追われだすと重心がグイッと沈む。脚色は最後まで衰えることなく、全体の4Fは53秒5、ラスト1Fは12秒2でフィニッシュ。「3F目で行っちゃいそうだったから(無線で指示して)我慢させた。それにしてもラスト2F23秒9は凄い。大きく崩れることはないし、決して悪くない」と師。

 昨秋から月1走ペースで使われてきた。春の高松宮記念が最大目標なら、冬は休ませて前哨戦から本番というローテが王道にも思えるが、賞金不足がそれを許さなかった。現時点の賞金でも出走できる可能性は高いが、陣営には昨秋のスプリンターズSを次点で除外になったトラウマがある。「賞金を足さないと。本来なら1回使って本番が理想かもしれんけど、そんなに詰めて使っているわけじゃないし、実際にダメージもない」と師。本番までのローテは未定だが、ここを勝てばもう1戦挟むか否か、選択肢が広がることは確か。

 また指揮官は自信ありげに「全部は言えないけど、強い競馬をしている時のパターンは分かっている。そうなってくれれば」と笑みを浮かべた。ここ2戦(2、3着)は内枠がアダになった感。器用にさばくより、外から力任せにねじ伏せる競馬こそ“勝ちパターン”か。初タイトル獲得なら、春のスプリント王へ視界は大きく開ける。

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2016年1月28日のニュース