【AJC杯】ディサイファ動き極上!ひ弱さ消え完成の域に

[ 2016年1月22日 05:30 ]

坂路で力強く駆け上がるディサイファ

 G1戦線を見据える古馬重賞「第57回AJC杯」の木曜追いが21日、美浦、栗東トレセンで行われた。重賞3勝の7歳実力派ディサイファが、坂路でパワフルな動き。以前のひ弱さが消えて、完成の域に入った。悲願のG1制覇&海外遠征も視界に入れ、譲れない始動戦だ。

【AJC杯】

 開門直後の坂路に登場したディサイファが極上の動きを見せた。坂路の外ラチ沿いを4F54秒2~1F12秒9。気負うこともなく、滑らかに力強く駆け上がった。手綱を取った小島良助手は「パサパサの馬場だから、時計もちょうどいい。動きも体つきも凄くいい。高いレベルで安定しているね」と笑顔で切り出した。

 動きを見守った小島太師も「本当に良くなったよ。今思えば、4歳でもまだ背が伸びていた。成長が遅かったんだろう」と目を細めた上で、デビュー前を思い起こしていた。「横から見ると確かに素晴らしい馬だったけど、前後から見るとペラペラだったもの…」。

 武豊を背にした12年2月の新馬戦(3着)で466キロの体は、昨年後半496~500キロで安定した。分厚い胸前の筋肉。馬体増はそのまま充実の証明でもある。調教パートナーの同助手も「豊さんは(体が)薄かった頃しか知らないはずだから、きっと驚くはず。あとは距離だけ。何とかしてくれるでしょう」と13年5月以来、久々にコンビを組む“JRAの至宝”に熱い期待を寄せる。

 結果次第では3月ドバイ国際競走など、海外も視野に入っている。昨年のAJC杯は5着に敗れたが、その後に重賞2勝を上積み。完成期に入った7歳の今年は勝負の年でもある。前走・金鯱賞(2着)後もあえて放牧に出さず、眼前のG2を獲りに出た。小島太師は「狭いところをよく伸びた。距離は正直1F長いかもしれないが(G2の)札幌記念も勝って、馬も昨年とは違う。高速馬場にも対応できるようになったし、かき込むフォームだから道悪でもいい」と力強く結んだ。週末の雪予報も馬場不問のディサイファには関係ない。しっかり重賞4勝目を飾り、再びG1戦線に殴り込みだ。

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2016年1月22日のニュース