【AJC杯】絶好調・高木軍団の旗頭、マイネルフロスト復活の時が来た

[ 2016年1月19日 05:30 ]

14年3月の毎日杯以来となる重賞Vを狙うマイネルフロスト

 今週の中山メーン「第57回AJC杯」には絶好調、高木厩舎のマイネルフロストがスタンバイ。前走・中山金杯では初めて逃げを敢行し2着。脚質に幅が出て、5歳になっても進化の途上だ。同厩舎は昨年、ホワイトフーガ、サウンドトゥルーが交流G1を制覇。14年3月以来の重賞Vを狙うフロストが僚馬に負けじと、ここをG1舞台への足掛かりにする。

【AJC杯】

 今、美浦で一番元気な高木厩舎の旗頭マイネルフロストが息を吹き返してきた。有馬記念は賞金不足で無念の除外で、中山金杯へ。他に行く馬がいないとみるや、意を決して5F62秒3の絶妙のスローで逃げた。ヤマカツエースの末脚に屈したが、2着は死守した。

 高木師は「何かが行ってくれて、しぶとい脚を使うのが理想の形。逃げたくはなかったけど、スローだと掛かることがあったのでジョッキー(松岡)も考えてくれた。特殊な展開で恵まれた面もあるが、あれを差した勝ち馬は強かった」と述懐。その上で「今後に向け(2着で)賞金を加算できたのは良かった」と収穫を感じている。

 2年前の14年3月毎日杯で厩舎にJRA重賞初Vをもたらした功労馬。ダービー(3着)では内を必死に伸び、ワンアンドオンリーから0秒3差と力走。昨年5月はシンガポール航空国際カップ(4着)にも挑んだ。「昨秋は使いながら良くなっていた。金杯は自信を持った状態で挑めた」と指揮官。9月オールカマー9着→11月アルゼンチン共和国杯6着→12月金鯱賞4着と、一段ずつ上がるように着順も上げてきた。

 フロスト自身は毎日杯を最後に重賞Vがないが、その頑張りは仲間の起爆剤になった。14年10月のスプリンターズSで3歳上のスノードラゴンがG1初制覇を飾ると、昨年はホワイトフーガ(JBCレディスクラシック)、サウンドトゥルー(東京大賞典)が交流G1を次々優勝。同師は「金杯の後もテンションが上がってないし、調整もしやすい。2200メートルは守備範囲。ここは何とかしたい」と重賞2勝目を見据えた。今後のG1出走を確実にするには、賞金は積めるだけ積みたい。ダービー銅メダルの実力馬が復活なら“オープン馬の宝庫”の高木厩舎の層はさらに厚くなる。

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2016年1月19日のニュース