【大井・東京大賞典】浦和記念で中央勢一蹴!ハッピー復権締めだ

[ 2015年12月28日 05:30 ]

元2歳王者のハッピースプリントが復権を狙う

 有馬の後は大賞典だ!砂のグランプリ「第61回東京大賞典」が29日、東京・大井競馬場でゲートイン。G1馬4頭を含む中央、地方の強豪14頭が火花を散らす。地方大将格で昨年4着の(6)ハッピースプリントは、今月2日のG2浦和記念で1年半ぶりに白星を奪取。充実期を迎えつつあり、上り調子で暮れの大一番へ。13年全日本2歳優駿以来のG1制覇が視界に入ってきた。

 地元大井のスターホースが絶好の流れで15年最終戦に臨む。G1馬ハッピースプリントだ。昨年の東京大賞典4着から今秋の大井JBCクラシック5着まで7戦連続でG1に挑戦。かしわ記念、帝王賞で連続3着など健闘してきた。そして秋3戦目のG2浦和記念。昨年の年度代表馬サミットストーンやJRA勢を一蹴し、14年東京ダービー以来の先頭ゴールを決めた。

 「とにかくホッとした」という森下淳平師(35)の第一声が示す通り、陣営全体に安どの笑顔が広がっていた。この日、浦和に駆けつけた大井競馬場関係者の中には、思わず涙を流す人もいたほど。「このまま(状態面が)上がってくれれば…」。森下師は願った。そして、25日未明の東京大賞典最終追い切り。ハッピーは願いに応えた。

 5F63秒8~49秒0~35秒5(強め)、ラスト1Fは11秒8。稽古駆けする格下馬2頭を配し、ゴールまでしっかり競り合う形をつくった。これまでは直線で完全に抜け出すパターンだった。師は「精神的にもいい調教になったと思う。中間もしっかり攻めることができた。大きな変化こそないが、動きの質は安定してきた」と歯切れ良く語った。

 北海道所属時に全日本2歳優駿を完勝した逸材だが、大井移籍当初から師は「5歳、6歳で本当に良くなってくる」と見込んでいた。2月のフェブラリーSで11着に敗れた後は、課題であるハイレベルな緩急への対応を念頭に地方のG1で経験を積んできた。そして古馬一線級のリズムに慣れてきた。「ほぼ思い描いていた通りに成長してくれている」(同師)

 10年ぶりの東京大賞典制覇が懸かる地方勢。ハッピーの挑戦は来年以降も続くが、この年末のG1舞台で復権があっても何ら不思議はない。

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2015年12月28日のニュース