“新米”山下師 初々しい初勝利

[ 2015年12月11日 05:30 ]

 【地方競馬です!!】現役最年少調教師の初勝利のシーンは何とも初々しいものだった。

 9日、船橋4Rで山下貴之師(30=船橋)が、10月21日の開業後、15戦目でうれしい初勝利を挙げた。1着でゴールし、検量室前に帰ってきた愛馬・ドゥラーレと矢野騎手を迎えた師。普通なら喜びが爆発する瞬間だが開口一番、出てきた言葉は「すみません」。恐縮しながら矢野に「休み明けの分、まだ馬が緩いでしょう。次はもっと良くなります」と伝えた。完璧な仕上げではなかったことを申し訳なく思う気持ちが、自らの喜びより先に出たのだ。その後、ようやく2人は照れたように「ありがとうございます」。互いを称え合って握手を交わした。

 「一日が終わって、すぐにもう次の戦いが始まっている。今はまだ目の前のことに必死」と師。新米トレーナーとして忙しい日々だが、元騎手らしく、自厩舎の調教にはほとんど自らまたがる。「まずは一頭一頭と向き合って、いい状態でレースに臨む」。基本を大事にスタッフ2人とともに歩む。「師匠の(故)川島正行先生や正一先生、先輩の(佐藤)裕太さんとライバルではあるけど、ともに良くなっていきたい。自分の次の目標は2勝目」。若さあふれる真っすぐなパワーに期待だ。 (秋田 麻由子)

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2015年12月11日のニュース