【阪神JF】ブランボヌール、重心沈み反応抜群!父譲りの剛脚生かす

[ 2015年12月10日 05:30 ]

いざヒロイン!!弾むような脚さばきを見せたブランボヌール

 函館2歳S覇者・ブランボヌールは坂路で熱のこもった動きを披露した。

 開門から40分後。冬の日差しが勢力を増した分、ブランボヌールの体は銀色に輝いていた。坂路で丁寧に制御を利かせ、残り1F手前で岩田はムチをスッと抜いた。しかし、それを最後まで振ることはなく、少しだけ手綱を押してフィニッシュ。4F54秒2~1F12秒3。重心は沈み、抜群の反応で応えた。弾むような脚さばきが順調の証だ。

 2週連続で騎乗した鞍上は「先週やっているのできょうは上がりを確かめる程度。馬場が悪い中でもしっかり頑張ってくれた。中間は十分負荷をかけたし、落ち着きもある。自信を持ってG1に挑みたい」と目をキラリ。動きを見届けた中竹師も「バネの利いたいい走り。前走は今回を意識した仕上げ。使った上積みが見込める」とニッコリだ。

 無傷3連勝を狙ったファンタジーS(3着)は7月函館2歳S以来の実戦。内から突き抜ける手応えだったが、勝ったキャンディバローズから頭+首差の惜敗だった。岩田は「休み明けの分と、狭い所に入ってしまった自分のミスもあった。それでも、抜けてくると思った」と初黒星は喫したが、愛馬への信頼はいささかも揺るぎない。

 母ルシュクルは08年阪神JF11着。函館2歳Sで強力牡馬を一蹴した娘には母超えの期待が膨らむ。母も管理した指揮官は「同じなのは色(芦毛)だけ。お母さんは完全なスプリンター。この子は小柄でも一歩一歩が大きい。(父の)ディープインパクトが出ている」と分析し、こう続けた。「デビューした頃が子供なら今は少女。上背も伸び、明らかに成長している」

 前走の10キロ増は数字通りの成長分。函館で2連勝した時から、阪神JFをまず意識してきた。岩田は「阪神マイルは3コーナーまで長いし、この馬の持ち味が生きる。直線まで脚をタメる競馬ができれば、1Fや2F延びたところで関係ない。それだけの馬だと思っている」と力を込めた。父ディープ譲りの剛脚がうなれば、結果はおのずとついてくるはずだ。

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2015年12月10日のニュース