【みやこS】ジャルダン重賞初V G1馬2頭抑え日本レコードタイ

[ 2015年11月9日 05:30 ]

内から差したロワジャルダン(左)がみやこSを制して重賞初制覇

 京都競馬場で行われたダート重賞「第6回みやこS」は、7番人気の浜中騎乗ロワジャルダンが重賞初Vを飾った。

 “絶好調男”が雨中の大激戦を制した。先週の天皇賞・秋を代打騎乗で結果を出した浜中が、今度はみやこSでテン乗りの関東馬ロワジャルダンを初重賞Vにエスコート。鞍上は泥んこになりながら検量室に引き揚げてきた。「外からも他馬が来てたし、ゴールするまで分からなかった。よく頑張ってくれました」と馬を称えた。

 内枠2番を最大限に生かした鞍上の“神騎乗”が光った。朝から降り続いた雨の影響で不良馬場。かなりスピードが出るコンディションだった。モンドクラッセとの先行争いを制したエーシンモアオバーが前半59秒5のハイペースで飛ばしたが、道中は無理せず後方のインで脚をためた。

 「ずっと内でロスなく運べた。ペースは速いと思っていたが、この馬のリズムを大切に乗った。その形が結果的にハマりました」。直線手前で早くも右ステッキが入ったが、そのゴーサインにパートナーも応える。一気に先行集団に取り付くとローマンレジェンドとの追い比べを制し、最後は外から強襲したカゼノコも抑えてV。G1馬2頭との競り合いをモノにし、1分47秒8の日本レコードタイの好時計で駆け抜けた。

 殊勲の浜中は今年、オークス、秋華賞、そして代打騎乗で結果を出した先週の天皇賞・秋とG1・3勝の大活躍。だが意外にも重賞はその3勝のみ。今年最初のG3勝ちとなった。これには「そうですね」と苦笑いを浮かべたが、パートナーの将来性について「いいメンバーの中で勝つことができたし、これから楽しみ。希望を持ってG1に向かえる」とエール。

 キャリア11戦目で初めて挑戦した重賞で優勝。前哨戦を制し、G1チャンピオンズC(12月6日、中京)の優先出走権を手にした。戸田師は「不器用な馬だったが、福島の小回りを経験(2連勝)して成長してくれた。今後はオーナーと相談します」と明言は避けたが、ダート界の新たなエース誕生を予感させる劇的Vだった。

 ◆ロワジャルダン 父キングカメハメハ 母アグネスショコラ(母の父サンデーサイレンス)牡4歳 美浦・戸田厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績11戦6勝 総獲得賞金1億1333万1000円。

続きを表示

2015年11月9日のニュース