【みやこS】スターオー 昨年1番人気で5着…再び“スター街道”へ

[ 2015年11月5日 05:30 ]

坂路を駆け上がるクリノスターオー

 「第6回みやこS」では重賞3勝馬クリノスターオーが坂路で好仕上がりをアピールした。

 実力馬が万全の態勢を整えた。重賞3勝のクリノスターオーは坂路の外ラチ沿いを行きっぷり良く駆け上がっていく。黒光りする好馬体は迫力満点だ。2度目のハロー明けから15分がたった力のいる馬場でもフォームはブレることなく、ラスト400メートルから1F12秒5~12秒9をマーク。見届けた高橋忠師も「多くの馬が入った後の荒れた馬場でも、それなりに動けていた。この1本で負荷は掛かっていると思う。先週もジョッキー(幸)を乗せて、しっかり併せ馬で追っているので」と納得の表情。

 1週前追いは4F50秒7の猛時計。昨秋のシリウスS(1着)の最終追いでマークした自己ベストを0秒2更新した。8月のエルムS(4着)後はシリウスS参戦も視野に入れたが、以前から傷めやすい右前脚の蹄の不安で回避。指揮官は「先週やって不安な材料があれば放牧に出そうと思っていたが、行けそうな感じだったので」と出走に踏み切った経緯を明かす。そして「夏場は札幌に入れる前から爪を気にしていたが、今は大丈夫そう」と断言。3カ月ぶりの実戦に向け、中間は体力強化にも努めた。指揮官は「うちの厩舎では普段乗らない、坂路2本のメニューで距離を乗るようにしている。調整パターンは柔軟に考えていこうと思う」と最善の策を模索してきた。

 昨年のこのレースは重賞で1→2→1着の勢いを買われ、1番人気に支持された。レースではモマれ弱さを露呈し5着に敗れたが、今春の重賞でアンタレスS1着、平安S2着と勝ち負けを演じ能力の高さをあらためて示した。指揮官は「僕らができるのは(調子を)整えることだけ。あとは馬の精神力に期待したい」と力を込める。下克上を狙う年下の素質馬をねじ伏せ、再び“スター街道”を突き進んでいく。

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2015年11月5日のニュース