【菊花賞】リアファル4F51秒6 古馬並み迫力に折り合い完璧!

[ 2015年10月22日 05:30 ]

リアファル(右)はブラックスピネルとの併せ馬で力強い動きを見せる

 3冠最終戦「第76回菊花賞」の最終追い切りが21日、美浦、栗東トレセンで行われた。神戸新聞杯を完勝した上がり馬リアファルは坂路4F51秒6の好時計でパートナーに堂々の首差先着。後肢はたくましさを増し、古馬顔負けの迫力。完璧な折り合いも見せて初の3000メートル克服の原動力になりそうだ。砂デビューの異色クラシック馬誕生の期待が一気に高まってきた。なお、同レースの出走馬、枠順は22日、確定する。

【菊花賞】

 神戸新聞杯Vで主役に躍り出たリアファルが貫禄の先着だ。併せたブラックスピネル(2歳500万)は1歳後輩とはいえ、坂路で4F50秒8を計時したこともある素質馬。道中はしっかり折り合い、最後の手応えは“難敵”の方が上回ったが、力任せにねじ伏せて首差先着。4F全体は51秒6の好時計。1F12秒9としぶとく踏ん張った。

 騎乗したルメールは「追い切り前は少し興奮した面はあったけど、動きは凄く良かった。満足です」と思わず笑顔だ。

 春先まではソエ(若駒特有の管骨骨膜炎)の影響でダート路線を歩んだが、芝転向後は無傷2連勝。前走・神戸新聞杯は余裕の逃げ切りで、断然人気リアルスティールに2馬身差完勝。底知れぬスケールを印象付けた。

 芝初戦の2走前のマレーシアC(中京)から騎乗する鞍上は「中京の時が強かったので、前走も自信があった。大きくてパワフル。スタートも速いし、コントロールしやすい。菊花賞はスタミナが鍵だけど、その点も大丈夫。何の不安もない」と称賛の言葉を続けた。

 音無師も「想像を超えてます」と芝の快進撃に驚きを隠さない。さらに「スタートしておっつけなくてもハナに行ける。それでいて、最後の瞬発力も残っている」と分析。テン良し、中良し、しまい良し。現代競馬にマッチしたG1候補生だ。

 目下逃げ切り2連発。最大の注目は戦法だ。菊花賞初参戦のルメールは「前走も強かったし、逃げるスタイルを変えるつもりはない」と堂々の逃げ宣言で、98年セイウンスカイ以来の逃走Vを見据えた。「折り合えるのは長所。春の天皇賞(京都3200メートル)は乗っているので、菊花賞のイメージもできている。たぶん1番人気か2番人気。今年最後のクラシックをぜひ勝ちたい」。頼れる巧腕は今春JRA移籍後のG1初制覇を誓った。

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