【神戸新聞杯】リアルスティール逆襲へ“これ以上ない仕上がり”

[ 2015年9月25日 05:30 ]

併せ馬で追い切られたリアルスティール(右)は余裕の先着

 「第63回神戸新聞杯」組では皐月賞2着馬リアルスティールが軽快な動きで万全の臨戦態勢を整えた。

 雪辱の秋に燃えるリアルスティールが貫禄の脚力を見せつけた。最終追いは坂路で先導したタイセイクルーズ(4歳500万)に2馬身半先着。残り1Fで手応え良く並びかけ、軽く仕掛けただけで一気に突き放した。先週にCWコース6F80秒8の好時計を叩き出したため、もう目イチの負荷は必要ない。上がり重点の“最終リハ”で抜群の反応を見せ、騎乗した渋田助手の声がはずんだ。

 「きょうは折り合い、息の入り、ラストの反応を見たかった。(4F51秒8は)全く無理をさせていないで出た時計。最後の100メートルはソラを使っていたけど、ハミをかけて気持ちを乗せられた。初戦としてはこれ以上ない仕上がり」

 春は皐月賞2着、ダービー4着で無冠に終わり、前走後には左第1指骨剥離骨折が判明した。幸い症状は軽度だったため、回復が早く予定通りトライアルで始動する。担当の柿崎助手は「ここまで順調。春に比べてしっかりしてきていますよ」と笑顔。「以前は逍遥(しょうよう)馬道を歩けなかった。トモの踏み込みが甘くてすぐにダクになってしまったんですが、今は歩けます」と成長に目を細めた。調整過程に不安がなく、2冠馬ドゥラメンテが不在となれば主役の座は揺るがない。

 福永もパートナーの絶対能力を信頼している。「春はまだ完成されていない中で走っていた。今は動きの質が違う。今回は普通に、出たなりの競馬をしたい。楽しみにしている」

 春にタイトルを逃した悔しさを胸に秘めて、まずは秋初戦で力の違いを見せつける。

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2015年9月25日のニュース