なぜ?1000勝超えジョッキー異例の引退「サッと居なくなるつもりで」

[ 2015年9月7日 07:53 ]

96年ダービーをフサイチコンコルドで制した藤田伸二

 歴代8位のJRA通算1918勝を挙げた藤田伸二(43=栗東・フリー)が6日の札幌競馬騎乗を最後に引退することになった。同日、JRAに「騎手免許取消願」を提出。受理したJRAは7日にも正式に引退を発表する。ダービージョッキーの電撃引退に衝撃が走った。

 02年から6年連続でJRA年間100勝の大台に到達した藤田も近年は騎乗数とともに勝ち鞍も減少。12年31勝、13年50勝、14年33勝、今年は6日現在で18勝にとどまった。重賞勝ちも11年のJCダート(トランセンド)が最後。活躍の舞台が減る一方、「騎手の一分」などの自著でJRAに歯に衣(きぬ)を着せない意見を述べてきた。「騎手になって良い事、悪い事と沢山(たくさん)ありました。競馬会にも迷惑かけました。だから引退する時はサッと居なくなるつもりで決めてました」とつづった。

 引退会見も引退式も行わないもよう。1000勝超えのジョッキーとしては異例の幕引きとなる。「今後は時間に振り回されず、自分の好きな事をして生きて行こうと思ってます」。出身地の北海道シリーズ終了と同時に、25年間の騎手生活に別れを告げる。

 ◆藤田 伸二(ふじた・しんじ)1972年(昭47)2月27日、北海道生まれの43歳。91年にデビューし、92年のエリザベス女王杯(タケノベルベット)でG1初制覇。96年には24歳でダービー(フサイチコンコルド)を制した。また、フェアプレー賞は史上最多の19回獲得している。JRA通算で1万5271戦1918勝。重賞93勝、G1・17勝。

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