【札幌2歳S】エイカンど根性差し!須貝師「素質で勝ってくれた」

[ 2015年9月6日 05:30 ]

プロフェット(左)との叩き合いを制した(11)アドマイヤエイカン

 「第50回札幌2歳S」が5日に札幌競馬場で行われ、2番人気の岩田騎乗アドマイヤエイカンが、1番人気プロフェットを鼻差抑えて優勝。デビュー2連勝で重賞初制覇を飾った。

 火の出るようなゴール前の攻防。岩田が猛然と馬体を併せて追いまくれば、ルメールが内で必死に粘る。鼻面をピタリと並べてのゴール。決着は写真判定に持ち込まれたが、岩田は判定結果を待たずに1着の脱鞍所へアドマイヤエイカンを導いた。「2頭の首の上げ下げになったが、こちらには最後まで余裕があった。競り合うと、少しでも前に出ようとする。そんな勝負根性を見せてくれた」とパートナーを称えた。須貝師は「ハーツクライの子だから完成途上。今回はせいぜい七~八分の仕上がりだったが、素質で勝ってくれた」と愛馬に頼もしそうな視線を向けた。

 昨年のセレクトセールで3996万円(税込み)の値が付いた。同じハーツクライ産駒のジャスタウェイを育てた同師は「完成するのに時間がかかる産駒だが、馬っぷりがいい。必ず走ってくる」と絶賛したという。奥手どころか、新馬戦を2馬身半差で逃げ切り、2戦目では一転、後方待機策で重賞タイトルをつかんだ。「まだまだ強くなる。当面は放牧に出し、成長に合わせて次のレースを決めたい」と同師。岩田も「どんな競馬でもできる。古馬みたいにどっしり落ち着いているし、強い精神力の持ち主。この先の大きいレースでも期待してもらっていい」と続けた。並外れた勝負根性で射止めた重賞タイトル。来春に夢が広がる大物誕生だ。

 ▼アドマイヤエイカン 父ハーツクライ 母ペルヴィアンリリー(母の父フレンチデピュティ)牡2歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・近藤利一氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金3751万8000円

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2015年9月6日のニュース