【札幌2歳S】福永、札幌リーディング独走ゴール!ダークで花添える

[ 2015年9月4日 05:30 ]

福永が手応えを示すアフターダーク

 リーディングジョッキーのタイトルで夏競馬を締めくくる。札幌で勝ち鞍断トツの福永祐一騎手(38)は今週の札幌全24レースに騎乗。「第50回札幌2歳S」にはアフターダークで参戦、タイトルに花を添える勢いだ。

【札幌2歳S】

 札幌競馬の追い切り日には午前5時半の馬場開門から息つく間もなく調教騎乗に汗を流し続ける、脂の乗りきった38歳。「先週のモレイラ人気は凄かったね」。福永が報道陣の輪に加わったのは、7頭の追い切りを終えた閉門直前の9時すぎだった。「藤沢和厩舎も(出走馬7頭のうち6頭が)モレイラの騎乗だもの」。騎手控室のベンチで競馬週刊誌をめくりながら言葉をつなぐ。「僕に回ってきたのはカービングパス(29日、7R)の1頭だけ。重量52キロでモレイラには乗れないからだって。燃えたね。何としても勝ってやろうと」。5連敗中の同馬を中団で完璧に折り合わせて突き抜けた競馬を振り返る。モレイラ旋風の中、留飲を下げた1鞍だった。

 こんな負けじ魂とプライドがトップに君臨する原動力になっているのだろう。夏の札幌リーディングは17勝で断トツ。年間リーディングも96勝で首位独走中。「あと4勝で大台?今年は早いね。騎乗停止がなかったからね」と笑う福永。「満足はしていないが、勝率、連対率を含めて一定の数字を残せたと思う。札幌リーディングはルメールと一騎打ちだと思っていたが、彼には(手術で)騎乗できない週があったから」と振り返る。“名手、コースを選ばず”との格言があるが、「札幌のような小回りのほうが面白い。東京で勝つのは馬の力だが、札幌は勝たせた感がある。騎手の力の発揮どころ」と続けた。

 開催締めくくりの札幌2歳Sは牝馬アフターダークと初コンビ。「男馬かと思った。体に幅があるし、どっしりしてるから。調教を乗り終えてから牝馬だと気づいたんだ(笑い)」。ジョークに包んだ本音。牡馬相手でも通用する感触が精かんな顔に浮かんだ。

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