【蒲郡・メモリアル】篠崎、夜の新艇王!「どんなもんじゃい」

[ 2015年8月31日 05:30 ]

優勝戦の3周目2マークを回る篠崎

 “イケメン夜王”の誕生だ!!ボートレース蒲郡のナイターSG「第61回ボートレースメモリアル」は30日、12Rで優勝戦が行われ、2号艇の篠崎元志(29=福岡)が快勝。SG初優勝を狙った1号艇の峰竜太(30=佐賀)を2周1マークのこん身の差しで逆転。12年のグランプリシリーズ(住之江)以来2個目のSGタイトルをつかんだ。優勝賞金3500万円を上積みし、獲得賞金順位は2位に浮上。年末のグランプリ(住之江)出場は決定的となった。

 ボート界きってのイケメン、篠崎のマスクがカクテル光線に映えた。“夜王”の誕生にふさわしい瞬間だ。ピットに引き揚げた時は表情が高揚していたが、インタビューで出てきた言葉は冷静かつ大胆だった。「SGは何個でも獲れると思っていたので、きょう獲れたことに驚きはない。どんなもんじゃい」。場内はどよめいた。

 ニュージェネレーション同士、抜きつ抜かれつの激闘だった。1周2Mでいったんは峰の先行を許した。だが、2周1Mでこん身のターン。「ダメもとで入れに行ったら、入っちゃった。エンジンは仕上がっていた。出ていたでしょう」。自画自賛も許される会心の運び。蒲郡のファンを酔わせた。

 12年のSGグランプリシリーズ(住之江)で初優勝したが、翌13年のメモリアル(まるがめ)優勝戦で勇み足。1年間第一線を離れ、不遇の時期を味わった。今節は直前の芦屋でFを切り、11月のチャレンジカップ(芦屋)を選出除外。年末の大一番を見据え、ダービー(10月、浜名湖)まで残り5節の勝負だった。晴れの舞台でコンマ06の踏み込み。さらにグランプリシリーズでSG初優勝を飾った選手は2度とSG優勝できないというジンクスを打ち破った。「1個目を獲った時にジンクスを破ると言ったし、メモリアルの借りをメモリアルで返せてうれしい」。気持ちが入っていたのだろう。表彰式では、うっすらと涙を浮かべた。

 メモリアル制覇で13年以来通算3回目のグランプリ出場は決定的。「いい順位でグランプリに行けるようにいいレースをしたい」。ニュージェネレーションのアイドルから真の王者へ。篠崎への拍手はいつまでも鳴りやまなかった。

 ◆次走 優勝した篠崎元志、市橋卓士、中島孝平、坪井康晴の次走は9月9日からの三国G1北陸艇王決戦。今村豊、今垣光太郎、松井繁、田中信一郎、太田和美、石野貴之、茅原悠紀らと優勝を争う。峰竜太、下條雄太郎は9月3日からの多摩川G1ウェイキーカップ。浜野谷憲吾、山崎智也、石渡鉄兵、辻栄蔵、瓜生正義、池田浩二らが強敵だ。

 ◆繰り上がり 篠崎元志のメモリアル優勝により守田俊介(40=滋賀)のダービー出場が繰り上がりで決定。3年連続16回目。

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