マンハッタンカフェ急死 G1・3勝 腹腔内腫瘍、放牧中倒れる

[ 2015年8月15日 05:30 ]

02年、天皇賞・春を制したマンハッタンカフェ

 02年天皇賞・春などG1・3勝を挙げ、引退後は種牡馬として、09年にリーディングサイヤー(産駒の獲得賞金1位)に輝いたマンハッタンカフェが13日、けい養先の社台スタリオンステーション(北海道安平町)で腹腔(ふくくう)内腫瘍のため死んだ。17歳だった。

 同馬は今春も約80頭に種付けを行ったが、シーズン中から体調を崩しがちで免疫機能が低下。夏以降は衰弱が著しく、13日午前、放牧中に倒れ、そのまま息を引き取った。死後の解剖で腫瘍が発見された。

 98年セレクトセール当歳セリで1億3000万円(税抜き)で落札されたサンデーサイレンス産駒で、01年1月に美浦・小島太厩舎からデビュー。体質が弱く、春のクラシック戦線には乗り損ねたが、夏に戦線復帰すると条件戦を連勝。夏の上がり馬として臨んだ菊花賞でラスト1冠を獲得すると、続く有馬記念も制覇。翌02年は天皇賞・春を制し、凱旋門賞にも挑戦した(13着)。

 フランス遠征後に左前屈腱炎が判明し現役を引退。03年から種牡馬生活をスタートさせ、天皇賞・春で父子制覇を達成したヒルノダムール、レッドディザイア(秋華賞)、グレープブランデー(フェブラリーS)など、幅広いジャンルで活躍馬を送り出した。社台SS事務局の徳武英介氏は「父によく似た青鹿毛流星で、競走成績も種牡馬としても非常に優秀だった。若くして亡くなったのは残念だが、功績に感謝しています」と早すぎる死を惜しんだ。

 ◆マンハッタンカフェ 父サンデーサイレンス 母サトルチェンジ(母の父ローソサエティ) 98年3月5日生まれ。現役時は美浦・小島太厩舎所属。馬主・西川清氏。生産者・北海道千歳市社台ファーム。戦績12戦6勝(海外1戦0勝)。総獲得賞金5億2283万4000円。

 ▼小島太師 マンハッタンカフェは最高、最良のパートナーだった。牧場に行って自分で選んできて、たくさん苦労もしたが、素晴らしい競走馬になってくれた。種牡馬としても大成功した。最後は痩せてしまい、骨と皮だけになってしまったが、それでも、生きる意欲を持ち続けていた。長い間、ご苦労さま。安らかに眠ってほしい。

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