【安田記念】モーリス4連勝でマイル王!堀厩舎2週連続G1制覇

[ 2015年6月8日 05:30 ]

粘りのレースで安田記念を制したモーリス(右)

 春の最強マイラーを決定する「第65回安田記念」が7日、東京競馬場で行われた。1番人気に支持された川田将雅(29)騎乗のモーリスが直線、豪快に抜け出して快勝。G1初挑戦、1000万からの4連勝でタイトルをつかんだ。昨秋から管理する堀宣行調教師(47)はダービーのドゥラメンテに続く2週連続G1制覇で、安田記念歴代最多の3勝目を飾った。

【レース結果】

 後方一気の追い込みから一転、大舞台で意表を突く先行抜け出し。揺れるマンモススタンドを背に、モーリスの馬上で川田の右手が上がる。「強気な競馬をしました。久々にまたがって非常にたくましく成長していると感じたし、きょうは出遅れることもなかったから」。昨年の京都新聞杯(7着)以来のコンビ。「直線抜け出して楽勝と思ったらヴァンセンヌが飛んできて…。よくしのいでくれました」。勝っても負けても表情をほとんど変えないクールな顔に思わず安どの笑みが浮かんだ。

 直線入り口で早くも3番手。坂下で粘るケイアイエレガントを馬なりでかわして先頭に躍り出た。外からヴァンセンヌの蹄音が迫る。それでも首差振り切った。「いつもとは違う競馬をしたので追いだしを待ったし、脚をゆっくり小出しにした。切れよりも持久力を生かすレースができました」と振り返った川田。安田記念までの3連勝は全て出遅れていただけに、「ゲートを出た場合と出なかった場合を想定していた。9割方は出遅れて後ろから行くことになると思ってましたが…」と再び笑った。

 栗東・吉田厩舎から美浦・堀厩舎へ転厩し、年明けに1000万条件から再スタート。条件戦から6連勝で昭和最後の天皇賞・春を制したタマモクロスのように白星街道を進み、転厩4戦目で頂点に立った。その価格は13年北海道トレーニングセールで税別1000万円。平成版上がり馬は安田記念の優勝賞金1億円を加えて落札価格の20倍、2億918万円を稼ぎ出した。

 ダービーに続きG1勝利用のインタビュールームに現れた堀師。「トレーニングセール出身で若い頃に無理しているのでしょう。(昨秋)うちの厩舎に来たときは背腰の痛みが取れなくて、全てが手探り。今の姿は想像できなかった」という。背腰に負担がかからないよう、糸を紡ぐように丹念な調教を重ねた。レース間隔を空けなければ痛みがぶり返す。「今回はダービー卿CTから2カ月の間隔。ローテーションに一番気を使った」と同師。発馬難を解消するためゲート内で駐立の練習も繰り返した。安田記念では初めて舌を縛っている。「VTRを見ると、2歳時から舌を出していた。縛ってハミ受けを良くした方がゲートを出るから」。

 同レース歴代最多の3勝目、全国リーディング首位も走るトレーナー。「今の成績?最大瞬間風速が吹いている感じです」と、報道陣を笑いに包んだが、その心憎い調整術が大一番で生きた。「今後は距離を延ばしていきたいが、速い流れでも掛かっていた。道のりは遠いです」(同師)。道半ばでマイル王の称号を手にしたモーリス。末恐ろしい名馬が誕生した。

 ◆モーリス 父スクリーンヒーロー 母メジロフランシス(母の父カーネギー)牡4歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・吉田和美氏 生産者・北海道日高町戸川牧場 戦績11戦6勝 総獲得賞金2億918万6000円。

続きを表示

この記事のフォト

「2019 スプリンターズS」特集記事

「シリウスS」特集記事

2015年6月8日のニュース