【日本ダービー】野生ドゥラメンテ冷静追い 馬なりで折り合いピタリ

[ 2015年5月25日 05:30 ]

早朝の坂路を駆け上がるドゥラメンテ

 ダービー出走馬は日曜追いを敢行。2冠を狙うドゥラメンテを筆頭に、東西の有力馬が着々と臨戦態勢を整えている。

 いよいよ1週間後に迫ったダービー。出走18頭中、唯一「2冠」の資格を持つ皐月賞馬ドゥラメンテは、静かにダービーウイークの開幕を告げた。美浦坂路で行われた日曜追いは単走。終始馬なりだったが、スムーズに折り合って軽快なフットワークを披露。課題となっている気性の激しさは全く感じさせず。素直な走りで自然とラップを上げ4F58秒1、1F13秒2をマークした。

 「サラッとやった程度だが、馬も走る気を出していた。状態はいい」。好感触を得た橋本助手は、穏やかな口調で切り出した。21日の1週前追いはWコースの3頭併せ。馬なりながら古馬2頭をぶっちぎるド派手な内容で負荷をかけた。「追い切っての大きな疲れはなかったが、少し体が減ったので、きょうは控えめの調教。これまでも追って(体が)減って戻しての繰り返しだが、調整自体はいたって順調に進んでいる」。関東が誇るトップステーブル。本番への最終追い切りを前にした何げない調教にも、トータルのバランスを考慮した細心の注意が施されている。

 圧巻の皐月賞Vから5週間。放牧はせず、厩舎で繊細な調整を重ねてきた。運動でエキサイトしたり、コース入りを嫌がったりと、気性の激しさを露呈する場面も見られるものの、馬場に出てスピードが乗ってしまえば問題なし。静と動をうまく使い分けながら。音楽用語で「荒々しく」と名付けられた良血は、静かに、着実に2冠への道を歩んでいる。

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2015年5月25日のニュース