【ヴィクトリアＭ】12番人気エレガント、頭差２着…大金星惜しい

大金星あと一歩…頭差で２着に敗れたケイアイエレガント

　大金星へわずか頭の差だけ及ばなかった。直線坂上、１２番人気のケイアイエレガントが逃げ粘るミナレットをかわして先頭に躍り出る。馬上からステッキで懸命に鼓舞する吉田豊。だが、ラスト１００メートルを切った地点で手前（軸脚）を右から左へ替えた。脚色がにわかに鈍る。その間隙（かんげき）をストレイトガールに外から突かれて２着。

　吉田豊は「離れた２番手を自分のペースで進む理想的な流れ。残り１００メートルでオッと思ったが、その直後に手前を替えて脚が上がってしまった。何とか先生（尾形充師）にＧ１を獲らせたかったが…」と唇をかみ締めた。

　出迎えた尾形充師も悔しさは隠せない。「ミナレットをかわした時には、いけると思ったが…。これが競馬」と紅潮した顔で振り返る。「引退か現役続行か、このレースで決めることになっていたが、もう少し走らせたい」。６歳春に本格化を示す遅咲きの牝馬にＧ１獲りの夢を託した。