【天皇賞・春】スズカデヴィアス、堂々“逃げ宣言”ハナは譲らん

[ 2015年5月1日 05:30 ]

木曜追いで、軽快な動きを披露したスズカデヴィアス

 「第151回天皇賞・春」の木曜追いが30日、栗東トレセンで行われた。ここ2戦逃げ作戦に出ており、今回も展開の鍵を握ると思われるスズカデヴィアスが、軽快な動きを披露。陣営からは堂々「逃げ宣言」が飛び出した。同レースの馬券は1日、ウインズ後楽園で金曜発売される。

【天皇賞・春】

 軽快かつスピード感十分の最終追いだ。スズカデヴィアスは坂路単走で4F52秒7の好時計を軽々と叩き出した。前半が1F13秒8→13秒6、後半2Fでギアを1段上げ12秒7→12秒6と、最後まで緩むことなく加速し続けた。手綱を押し込むこともなく、鞍上が少し腰を浮かせ追う姿勢を取っただけで瞬時に反応。追えばどこまでも伸びそうな余韻を残しつつ、真っすぐ駆け上がった。

 「先週びっしり(坂路で4F51秒4)やっているので、今週はサラッとやる予定。時計が思ったよりも速くなったが、馬なりで無理はしていない。動きは良く見えたね。いい状態でレースへの態勢が整った」。橋田師の穏やかな口調からも好調が伝わる。骨折明けにいきなり素質が開花した僚馬アドマイヤデウスとは対照的に、こちらは実戦をコンスタントに使われながら徐々に力を蓄えてきた。

 3歳の昨年は3戦目でオープンのすみれSを制し皐月賞、ダービーにも出走。早い時期から能力の片りんを見せていたが、古馬になってさらに成長。「馬がだいぶしっかりしてきた。キンカメ(産駒)の肉づきになってきた」と師。後方から見たシルエットが四角に見えるのが、キングカメハメハ産駒の特徴。それだけトモ(後肢)の筋肉が発達したことを意味する。

 昨秋以降は積極策に活路を見いだした。指揮官は「今回もハナに行きます」ときっぱり。「前に行った方が持ち味が生きるし、あとはこの馬のペースでどこまで粘れるか」と徹底先行の構え。コンビを組む藤岡佑も「やることは1つ。淡々と逃げて、この馬のスタイルを貫くだけ」と揺るぎない。前走(阪神大賞典8着)はハイペースで失速したが、京都記念(2着)のようなマイペースならしぶとい。先行有利な淀の高速馬場なら、あっと驚く逃走劇があるかもしれない。

続きを表示

2015年5月1日のニュース