【防府・共同通信社杯】47歳神山、ビッグ最高齢V「競輪が好き」

[ 2015年4月30日 05:30 ]

共同通信社杯を制し、トロフィーを手に笑顔の神山雄一郎

 G2「第31回共同通信社杯競輪」の決勝戦は29日、山口県・防府競輪場で行われ、神山雄一郎(47=栃木・61期)が優勝。賞金2130万円を獲得した。神山のG2優勝は11年7月のサマーナイトF以来、共同通信社杯(4日制)の優勝は02年以来6回目となった。また47歳でのビッグレース(G2以上)優勝は松本整(京都=引退)の45歳(当時=04年6月宮杯)を超える最高齢の記録となった。

 G1優勝16回、通算取得賞金27億円をはじめ数々の記録を持つ王者・神山がまた1つタイトルを加えた。

 決勝戦は京王閣ダービー王の新田が人気を集めた。神山より18歳下の新田は今が充実期。神山は「稲垣君の番手戦に集中して」臨み直線勝負に懸けた。「前の2人のスピードが良くてゴール線はいっぱい。稲垣君がブロックしたので真っすぐ踏ませてもらった」。まくりで迫った新田に1/4輪差(約17センチ)踏み勝った。

 表彰式ではファンから「神山おめでとう」の温かい声援が多く、相変わらずの人気を印象づけた。ビッグレース(G2以上)の最高齢優勝記録を更新した神山は「まさか自分が優勝できるとは思ってなかった。一生懸命に練習して自分を信じてやってきたかいがあった」と喜びを表した。

 デビュー4年目の91年にグランプリ初出場。吉岡稔真との“東西横綱時代”には自力対決で数々の名勝負を演じた。そして追い込みに転向して約10年。「僕は追い込みではまだ新人だと思っているのでモチベーションは高い。まだ勉強することがたくさんある」と向上心に限りはない。

 超一流選手の仲間入りを果たして以降、25年間にもわたりトップスターの座を維持している。もちろん究極の目標は15回挑戦しても手に入れてないグランプリ制覇。優勝会見でも口にした「自転車が好きで競輪が好き」。神山の原動力は27年前のデビュー当時と何ら変わりない。

 ◆神山 雄一郎(かみやま・ゆういちろう)1968年(昭43)4月7日生まれの47歳。栃木県小山市出身。私立作新学院高卒。88年5月プロデビュー。通算成績は2150戦825勝。通算取得賞金は27億61万円。G1優勝はオールスター5回、高松宮記念杯2回、全日本選抜1回、競輪祭4回、寛仁親王牌3回、ダービー1回。1メートル80、87キロ。血液型B。

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