【天皇賞・春】ホッコーブレーヴ 心も走りも脚元もすっきり

[ 2015年4月30日 05:30 ]

丸田を背に単走で追い切ったホッコーブレーヴ

 【G1ドキュメント=29日】ホッコーブレーヴの最終追い切りを終えた丸田が驚きの表情を浮かべながら引き揚げてくる。「以前に乗った時とは馬が全然違います。凄く柔らかいフットワーク。走りにも余裕があって…」。調教の手綱を取ってきた原田が中山グランドジャンプで落馬、負傷したため急きょ依頼された追い切り騎乗(レースは幸)。500万戦を勝った12年10月以来2年半ぶりにまたがってみると、まるで別馬の感触だった。

 ポリトラックでの単走追い。3、4コーナーでモタつきながら、直線で手綱を緩めると覇気にあふれたストライドを伸ばした。「2年半前はもっとピリピリしていたけど、とてもゆったりと走っていました。だから長距離にも対応できるのでしょうね。さすがの動きです」と丸田は続けた。

 変化したのは走りだけではない。トレセンでも1、2を争う暴れ馬。「実は地下馬道で(振り落とされないように)警戒したんですが、随分おとなしくなった」と同騎手は言う。馬場入り前後も2人引きの徹底ガードから1人引きへ。「それだけ気性が成長したのでしょう。今では覆面を外しても大丈夫」と松永康師は長老記者の梅崎に伝えた。

 前走・日経賞は蟻洞(ぎどう=蹄の疾病)で順調さを欠いたが、エクイロックス(クギの替わりに接着剤で固定した蹄鉄)着用で不安も一掃。「直線が平たんの方がよりはじける感じです」と丸田はつぶやいた。直線が平たんの京都は昨春の天皇賞(3着)以来。目が離せない伏兵だ。

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2015年4月30日のニュース