【天皇賞・春1週前追い】フェノーメノ 盾史上初の偉業へ期待高まる

[ 2015年4月24日 05:30 ]

フェノーメノは戸崎を背に上々の動きを見せた

 快挙へ視界良好。天皇賞・春(5月3日、京都)で史上初の同レース3連覇を狙うフェノーメノが23日、美浦トレセンで1週前追いを行った。前走からコンビを組む戸崎圭太を背に、Wコースで3馬身先着と貫禄の動き。中央競馬では達成例のない平地同一G1・3連覇へ向けて順調な調整ぶりだ。

【天皇賞・春】

 淀の王者が静かに、確実に復活の時を迎えようとしている。史上初の天皇賞・春3連覇に挑むフェノーメノはWコースで併せ馬。前走からコンビを組む戸崎が騎乗しアメリカンウィナー(6歳オープン)を3馬身先行させてスタートした。コーナーで差を詰めて直線へ。外に馬体を併せると、強めに追われたパートナーに対し、戸崎の手綱はノーアクション。持ったままの手応えで6F82秒7をマークし、格の違いを見せつけ3馬身先着した。

 「前回(日経賞8着)の追い切りよりも楽に走れていたし、直線も馬が自ら動いていった。外に併せると馬に寄っていく感じがあったが、きょうは真っすぐ走れていた。気持ちが乗ってきた印象で、明らかに前走よりいいですね」。好感触に戸崎の声が弾んだ。後方待機のまま見せ場をつくれなかった前走は鞍上にとっても消化不良のレース。「スタートは出たが、行き脚が全くつかなかった。もっと前の位置で競馬をするイメージだったが…」と振り返る。昨秋の不振は1戦ごとに鞍上が代わり、馬がリズムを崩したことも影響しただけに、戸崎が続けて騎乗することにも大きな意義がある。

 戸田師は「動きは文句なし。体調面の不安はないので、あとはメンタルの問題。馬がその気になってくれるかどうか」と話す。前走の敗因については「やはり休み明けの部分があった」とした上で「以前は鉄砲駆けが利いたが、最近は馬がズブくなっている。その分、1回叩いての上積みがある。肉体面の衰えも感じない」と期待を込める。

 連覇となった昨年も日経賞5着から巻き返してのV。師は「偶然かもしれないが、この時期になると馬が凄くいい雰囲気になってくる」と話す。馬名はポルトガル語で「超常現象」。庭同然の春の淀なら、人知を超えた復活劇=偉業達成があっても驚かない。

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