【天皇賞・春1週前追い】ゴールド 典と“人馬一体”で三度目の正直だ

[ 2015年4月23日 05:30 ]

CWコースを併せ馬で追い切るゴールドシップ(手前)

 「第151回天皇賞・春」(5月3日、京都)の1週前追い切りではゴールドシップが脚部の不安を一蹴する迫力満点の動き。昨年の宝塚記念以来6度目のG1制覇へ前進した。

 白みを増したゴールドシップ(牡6=須貝)の背にはコンビ復活の横山典がいた。CWコースでブラヴィッシモ(3歳オープン)と併せ馬。ゴールドが先行する形でスタートしたが、向正面で早くも体勢逆転。3コーナーで再度、外から馬体を併せていく。直線半ばで半馬身抜け出したが、差し返されて半馬身遅れのフィニッシュ。それでも最後まで鞍上の手は動くことなく、パートナーのリズム重視で駆け抜けた。

 「きょうは、たまたま気分が良かったんじゃないかな。相変わらず元気だし本当に順調だね。ちゃんと走れる状態にさえ、してあげればいいんだ」と横山典。

 昨秋の凱旋門賞(14着)以来、約半年ぶりにまたがった鞍上は満足げに引き揚げてきた。「初めて乗った時は身構えていたが少しずつ、こなれてくるのが分かるよ。きょうも覚えていてくれていたみたい。彼も“こいつは変なことをしない”と分かってくれているのかな」と、久々の“人馬一体”の時間を楽しんだ。

 阪神大賞典Vから挑む天皇賞・春参戦は過去2回(5、7着)と同じだが今回は前哨戦の後、右前球節の内出血が判明。出走にゴーサインが出たのも1週前登録当日の19日だった。須貝師は「けさもジョッキーに歩様を確認してもらったけど“大丈夫”と言ってくれたし影響はない」と不安を一蹴。鞍上とのコンビで“三度目の正直”を描いている。

 横山典は過去2回の敗戦について「俺は乗っていないから」とかわしたが「京都(菊花賞V)は走っていないわけじゃない」と力を込める。「あとは彼の気分次第。天皇賞の時に走る気になるかどうかだけ」とポイントを挙げた。名手は来週の最終追いにも駆けつけ再びコンタクトを取る。伝統の大一番に向けて“人馬一体”の走りを完成させる構えだ。

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2015年4月23日のニュース