【フィリーズR】クイーンズリング大外一気!無傷3連勝で桜へ名乗り

[ 2015年3月16日 05:30 ]

クイーンズリングの鼻をなでるM・デムーロ

 新星登場!3戦無敗で桜の舞台へ堂々名乗り――。桜花賞トライアル「第49回フィリーズレビュー」が15日に阪神競馬場で行われ、1番人気のクイーンズリングの大外まくりがさく裂。またもや“仕事人”M・デムーロがやってのけた。2着ペルフィカ、3着ムーンエクスプレスまでが桜花賞優先出走権を獲得した。

【レース結果】

 17番枠スタートから道中は後方で脚をためたクイーンズリング。ミルコ・デムーロが直線、大外に進路を取るとエンジン全開!前との差を一気に縮める。坂を駆け上がってからも脚色は鈍ることなく、上がり3Fはただ一頭35秒台を切って34秒9をマーク。最内を突いたペルフィカに4分の3馬身差をつけ、重賞初制覇のゴールを駆け抜けた。

 初コンビのミルコは「乗っていて凄く気持ち良かった。直線はちょっとズブかったけど、そこからの切れが凄かった」と称えた。今月1日にJRA所属騎手となったばかりのミルコは、デビュー初日に制した阪急杯(ダイワマッジョーレ)に続く2度目の重賞勝ち。舞台が同じ阪神芝1400メートルで、再現VTRのような鮮やかな強襲Vだった。

 新馬→菜の花賞と中山でデビュー2連勝を飾って、この日が初の当日輸送。それが影響したのか?マイナス20キロと大きく体を減らした。「体が減っていたからビックリ。1週前の追い切りに乗った時と違って、返し馬でちょっとうるさかった」と戸惑いながらも、ゲートが開いてからは息ピッタリ。「これまでは4コーナーで前にいたけど、きょうは後ろから。この馬にとって初めての阪神だし、桜花賞をイメージして乗った」と冷静に導いた。

 本番へ向け大きく視界が開けた。ミルコにとって桜花賞は、一昨年にレッドオーヴァルで2着に敗れた舞台。それだけに「桜花賞を勝つことが僕の夢。一昨年は弟のクリスチャン(アユサンに騎乗)が勝って僕が2着。リベンジしたい」と意気込みを伝えた。

 12年に開業した吉村師は4年目でうれしい重賞初制覇。かつて名門・池江泰寿厩舎の助手として、数多くの重賞馬に携わった師は「無駄肉が落ちて少しは体が減るとは思っていたけど…。反応がどうかと思っていたら素晴らしい脚を使ってくれた。最後は声が出ました。ホッとしました」とほほ笑んだ。

 レース前日に昨年の2歳女王ショウナンアデラの骨折が判明。しかし関東からは3戦無敗のルージュバック、キャットコインの強豪が参戦する。同じくデビュー3連勝を飾った関西の新星、クイーンズリングが力強く桜の女王に名乗りを上げた。

 ◆クイーンズリング 父マンハッタンカフェ 母アクアリング(母の父アナバー)牝3歳 栗東・吉村厩舎所属 馬主・吉田哲哉氏 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績3戦3勝 総獲得賞金6867万3000円。

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2015年3月16日のニュース