【弥生賞】シャイニング無敗でクラシックへ!高野師「鍛え上げた」

[ 2015年3月5日 05:30 ]

坂路で追い切られたシャイニングレイ。クラシック候補が万全の態勢で3歳初戦を迎える

 「第52回弥生賞」(3着まで皐月賞優先出走権)では年末のホープフルSを制したシャイニングレイが重賞2連勝を狙う。始動戦となるここに向けて乗り込みは豊富。最終追いは坂路単走で鋭い反応を見せた。

【弥生賞】

 昨年暮れのホープフルSを制したシャイニングレイが、今年初戦を万全の態勢で迎える。最終追いは坂路単走。「時計よりも内容」を重視したメニューで、しまい重点に4F55秒5。鞍上の軽い仕掛けに鋭い反応で応え、ラストは12秒2で力強く駆け上がった。高野師は「2週前から強い負荷をかけて心臓と筋肉を鍛え上げた。当週はテンションを上げすぎないよう、精神を整えるような調整。満足のいく稽古ができました」と調教の意図を明かした。

 1週前追いは坂路で4F50秒8と自己ベストをマークするなど、放牧から帰厩後も入念な乗り込みを消化した。指揮官は「以前はコロンとした体形だったが、徐々に競走馬らしい体つきになってきた」と充実ぶりを話す。新馬戦から素質の高さが際立っていた。好発を決めて2番手に取り付くと持ったままの手応えで抜け出し、ほぼ馬なりのまま3馬身半差で圧勝。皐月賞と同舞台である前走のホープフルSも、好位でしっかりと折り合いをつけて直線で突き放す完勝劇だった。

 「馬は記憶力があるので中山を1度経験したことは大きい。初コース、長距離輸送もクリアしてくれた。好位にスッと運べる脚があるし、鞍上の指示にも従えるレースセンスの良さ。今のところ課題は見えてこないですね」と師。

 身体能力の高い両親のDNAを受け継ぎ将来性は豊か。父のディープインパクトは3連勝で弥生賞を制し、無敗で3冠馬に輝いた。母のシェルズレイもチューリップ賞2着、ローズS2着でクラシックを沸かせた。「お母さんはテンションが高かったが、この馬はどっしりしていて力強い。いいところを受け継いだ」と、母が所属した松田国厩舎で助手を務めていたトレーナーの評価は高い。

 主戦を務める川田も「前走は有馬記念当日で大観衆の中でのレース。競馬以外でも大きな経験ができた。2戦とも上手に走っているし、このメンバーでどれだけやれるか楽しみですね」と力強い言葉が並ぶ。

 2連勝で重賞制覇を果たし賞金的に皐月賞への出走は確実だが、陣営に“叩き台”のイメージはない。底知れぬ成長力で一段と輝きが増した走りに要注目だ。

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2015年3月5日のニュース