見て感じて仕事に生かせた「三条」

[ 2015年2月27日 05:30 ]

TCK三条場外発売所(提供・TCK)

 【地方競馬です!!】新潟県にあるTCK三条場外発売所が1月で馬券発売を終了、最終払い戻し業務の3月24日をもって閉鎖される。同所は28年から01年まで競馬場として稼働(歴代主催者は村、市、県など)。02年にTCKが施設を継承し場外となった。

 大井競馬場によると施設老朽化が原因で、再建しても採算面で厳しいとのこと。悲しい現実だ。記者にとって三条は地方競馬のルーツ。スポニチに入る前、本場での馬券購入が主流だった80~90年代に新潟市内から何度通ったことか…。

 アラブ戦線で強い馬が強い勝ち方をするだいご味に酔った。90年にはドリームチェスという栗毛の牡馬が7冠馬シンボリルドルフ産駒としての初Vを決めた。米国の第1回BCターフ(84年)覇者ラシュカリの産駒(リーワード)が走る姿を見に行った。ビギナーの友人が2周競馬の1周目ゴール前で「そのまま~!やった、当たったあ!」と大騒ぎし、周囲の注目を集めた。穴馬の単勝勝負が的中したものの、フタを開けたら配当500円。複勝が1500円の珍事も。

 現在は大井でもインターネット投票売り上げが全体の50%を超え、本場入場者は減少傾向。便利な投票方法に違いないが、現場で感じたこと、学んだことは数知れない。三条があったから、今もこの仕事をしているのかもしれない。 (池田 裕文)

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