【きさらぎ賞】ポルトドートウィユ3馬身先着 女傑グルーヴの切れ味

[ 2015年2月5日 05:30 ]

祖母エアグルーヴ譲りの走りで、併せたパーフェクトスコア(左)を一気に突き放すポルトドートウィユ

 クラシックの登竜門「第55回きさらぎ賞」の追い切りが4日に栗東、美浦トレセンで行われ、ポルトドートウィユが躍動感たっぷりのフットワークを披露。女傑エアグルーヴの孫にふさわしい走りで万全の臨戦態勢を整えた。

【きさらぎ賞】

 バネの利いた、しなやかなフットワークで坂路を駆け上がった。ポルトドートウィユは川辺助手を背にキャンターで1本乗ってから、2本目にパーフェクトスコア(5歳500万)との併せ馬。道中は力むシーンもなく、リズム良くラップを刻んでいく。ラスト1F、ゴーサインが出ると即座にギアチェンジ。ウッドチップを蹴り上げ、3馬身先着でゴールへ。

 しまい重点で刻んだ4F54秒1~1F12秒8は高野師のイメージ通り。「先週の追い切りでジョッキー(武豊)に乗ってもらって、しっかり負荷を掛けることができたので、けさはしまいだけ意識して負荷を掛けました。満足できる動きでしたよ」と納得の表情で切り出した。

 96年オークス、97年天皇賞・秋を制した祖母エアグルーヴから母ポルトフィーノ(エルフィンS勝ち)、そして息子へと一流の血は受け継がれた。「ひと言で言って気品がある。立っている時のバランスが美しい」と表現する見栄えの良さに加え、能力もしっかり備わっている。デビュー2戦目で未勝利を勝ち上がり、オープンの萩Sが2着、前走・シクラメン賞で500万をクリアした。「しまいしっかり脚を使えるのは大きい。そのあたりはDNAのなせる業でしょうね」と母系と父ディープインパクトの血が生み出すエンジン性能の高さをアピールする。前走後は放牧を挟み、2カ月ぶりのここを今年初戦に選択した。

 高野師はひと息入れた効果を馬体の変化に見いだしている。「まだ未完成ではあるけど、前走時と比べて腰周りやトモに筋肉が付いて推進力が出てきました。別馬のようになっています。新馬の頃はきゃしゃだったけど、今はそんな感じもしません」

 重賞で良血、評判馬に交じっても抜群の注目度を誇る存在。「賞金を加えないといけないし、ここは何とか獲りたいレース」と力を込める。年を越して、ひと皮むけたクラシック候補生が初タイトルを狙っていく。

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2015年2月5日のニュース