【きさらぎ賞】アッシュ、兄オルフェと同じ調教法でクラシック戦線へ

[ 2015年2月3日 05:30 ]

全兄オルフェーヴルと同じ調教法で今年初戦を迎えるアッシュゴールド。クラシック戦線へ目が離せない

 今週の京都メーン「第55回きさらぎ賞」は今年も粒ぞろいのメンバー構成。朝日杯FSで8着に敗れたアッシュゴールドはこの中間、調教を工夫しながら今年初戦に備えてきた。クラシックの登竜門と言われるこの一戦は、G1・6勝の全兄オルフェーヴルも通った道。冬の京都でタイトル奪取なるか?良血に注目だ!

【きさらぎ賞】

 敗戦をバネにして春のクラシック戦線へ。良血アッシュゴールドが今季の第一歩を踏み出す。前走・朝日杯FSは道中、最後方から直線は大外に進路を取って末脚勝負。8着に敗れたが、しまいの伸びに能力の片りんは表れていた。森澤助手は「パドックに入ってから、だいぶイレ込んでいました。返し馬に行ってからもそうでしたし…。まだ幼くて教えることがいっぱい。前走で課題が見つかりました」と振り返った。

 同じく池江厩舎に所属したG1・6勝の全兄オルフェーヴルも、クラシックを控えたこの時期はまだ粗削りだった。それでもシンザン記念2着、きさらぎ賞3着と経験を積んで1戦ごとに成長。3冠制覇を成し遂げた。弟も日々、課題を意識しながら調教をこなしている。この中間は普段、使用している坂路に加えて角馬場でのフラットワークを併用。これはオルフェーヴルも一時期、取り入れていた手法。時間をかけ、乗り手の意思をしっかり理解できるよう取り組んできた。

 「中間は落ち着かせるようにやっています。角馬場でのフラットワークは追い切り日以外だから週に3、4回。今回はこれが重要かなと思うんです。1頭で行くので最初は戸惑っていたけど徐々に慣れてきたし、少しは効果を感じます。テンションが上がっても、コントロールが利くようになってくれたら」と同助手。

 先週木曜の坂路追いで初めてメンコを着用。4F54秒3~13秒6で、ダノンカモン(9歳オープン)に2馬身遅れとピリッとしなかった。とはいえ調子が悪いわけではない。「音に敏感なところがあってメンコを着けたんですけど反応が鈍かった。その分、週末にメンコを着けずにしっかりやっているし、競馬でも着けることはない。先週の追い切りは気にしなくていいですよ」とサラリ。順調に乗り込みを重ねている。

 血統がだいご味の一つでもある競馬の世界で偉大な兄の姿をダブらせるのがファン心理。生まれたその瞬間から背負い続ける期待に応えるべく、一戦一戦を大舞台へのステップにしていく。

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