【フェアリーS】メイショウメイゲツ 走りに落ち着き、馬なり12秒3

[ 2015年1月9日 05:30 ]

トレイケイトカフェ(左)と併せて坂路で追い切るメイショウメイゲツ。小島太師も合格点の走り

 「第31回フェアリーS」の追い切りが美浦、栗東両トレセンで行われ、美浦ではディープインパクト産駒のメイショウメイゲツが坂路で鋭い伸び脚を披露。ソフト仕上げで落ち着きも格段にアップし、赤松賞4着からの巻き返しを期している。

【フェアリーS】

 馬なり調教でも、秘めた能力は隠し切れない。メイショウメイゲツは蛯名を背に、小柄な馬体に似合わない迫力ある走りを披露。ゆったりペースを上げて4F57秒5の全体時計は平凡だが、楽な手応えのままラスト1F12秒3と抜群の切れ味でフィニッシュした。小島太師は「牝馬だし直前はやらなくていい。状態は今までで一番いいよ」と自信の口ぶりだ。

 前々走・アルテミスS(16着)以来の騎乗となる蛯名は「前回乗った時より落ち着いていて、雰囲気は凄くいい。女の子らしいキリッとしたところがあるので、きょうみたいにゆったり走れているのはいい」と変化を感じ取った。まさかの大敗となったアルテミスSについては師も「牝馬の気分的なものかな。レース後も息が乱れていなくて全く走っていない」と首をかしげるばかりだが、この落ち着きこそが成長の証。小島良助手は「最初はキンキンしていたが、今は歩くのもウチの馬で一番遅いくらい。いい意味でおっとりしてきた」と目を細める。

 前走・赤松賞(4着)では上がり3F最速タイと能力の片りんをのぞかせたが、それでも小島良助手は「成績以上にいい馬」と、もっとやれるとの手応えを持っている。今回は初の中山がポイントになるが、年明けの中山は中山金杯がレコード決着となったように時計も上がりも速い。持ち前の切れが十分に生きる馬場と言っていい。

 ディープインパクト産駒で暮れの2歳G1を連勝した蛯名騎乗も心強い限り。鞍上は「中山は器用さが求められるので、きょうみたいな落ち着いた走りなら可能性がある」と前向きに話した。今年もまた蛯名、またディープ。そんなシーンも十分にありそうだ。

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2015年1月9日のニュース