【ステイヤーズS】ホッコーブレーヴ“センターの重圧”で闘魂注入

[ 2014年12月4日 05:30 ]

Dコースで3頭併せで追い切るホッコーブレーヴ(左)。右はディアアスペン

 「第48回スポニチ賞ステイヤーズS」組では重賞初制覇を狙うホッコーブレーヴが気合の乗った走りで併せ馬で先着して変身ぶりをアピールした。

 追い切りを終えて引き揚げてきたホッコーブレーヴがうるさいしぐさを見せると、松永康師は満足げにつぶやいた。「戻ったかな」。好調時のサインに、闘志を引き出す調教の成果を感じ取った。

 追い切りは南D(ダート)コースでの3頭併せ。道中は先行した僚馬を大きく追走し、直線は2頭の間へ。左右から“重圧”を受けながらグイグイ伸びる。5F62秒7~1F11秒9で内のレアルイモン(2歳未勝利)に0秒2、外のディアアスペン(4歳500万)には0秒6先着。調教をつけている原田(レースは田辺)は「最後まで気合が入っていましたね」と好感触を報告した。

 前走・アルゼンチン共和国杯は1番人気に推されながらまさかの14着大敗。師は「外々を回って脚がたまらない展開だったのが大きい」と振り返る一方で「結果論だが気合乗りも足りなかった」と精神面も好調時に及ばなかったと分析。今回は調教を工夫した。近3走は最終追い切りはポリトラックだったが、「競る距離を長くするため」と一番外のDコースを選択。メンコを外してしっかりと負荷をかけた。

 今年の天皇賞・春で3着。スタミナには絶対の自信を持つ。あとは気持ちだけ。師は「真ん中に入れて闘志を引き出すのが狙い。最後もフワッとならずグイッと出たし、追い切りは成功。前回よりはるかにいい」と巻き返しへの手応えを示した。

 ステイヤーズSの結果次第で有馬記念を見据える馬もいる中、陣営は“封印”。師は「あまり続けて使っていけるタイプではない。最大目標は天皇賞・春」と話す。まさに一戦必勝態勢。大逆襲Vで来年に弾みをつける。

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2014年12月4日のニュース