【マイルCS】フィエロ“重賞未勝利馬&多頭出し厩舎”の法則

[ 2014年11月19日 05:30 ]

重賞未勝利ながら強烈な末脚を武器にG1Vを狙うフィエロ

 もうこの流れは止まらない!?この秋のG1は重賞未勝利馬が5連勝。今週の「第31回マイルCS」にも魅力的な重賞未勝利馬がそろっている。藤原英厩舎では京都【1・2・1・0】のフィエロがスタンバイ。昨年覇者のトーセンラーともども上位独占を狙う。

【マイルCS】

 勝負師は“はやり”に流されたりはしない。フィエロを管理する藤原英師は重賞未勝利馬の快進撃を振られても「知らんわ」と興味を示さなかったが、一方で愛馬への手応えは隠そうともしなかった。「1回使って予定通りに来ている。いい状態」と胸を張った。

 前走・スワンSは3着。ミッキーアイルの逃げ切りを許したとはいえ、上がり3Fはメンバー最速の33秒2をマーク。14キロ増の休み明けを考えれば本番に期待を抱かせるに十分な内容だった。春のマイラーズC(2着)でも3Fは同じく33秒2。その切れ味はG1に入ってもトップクラスだ。

 藤原英厩舎は連覇が懸かるトーセンラーとの2頭出し。ともに切れ味が武器のディープインパクト産駒で、師は「タイプは似ている。どっちも乗りやすいし、京都の外回りは合う。ここがベストと思って使うんだし、2頭とも勝利を目指してやっている」と上位独占へ意欲を燃やした。

 実績では昨年Vを含め重賞3勝のトーセンラーが大きくリード。それでも「フィエロは若いしな」と話す師の口ぶりには“先輩”とも甲乙つけがたいとの感触が見え隠れする。実際に年齢が1つ若いだけでなく、5歳秋を迎えてキャリア11戦。まだまだ上積みが見込める。

 この秋のトレンドとなっている重賞未勝利馬のG1制覇。ここにきてもう1つの“法則”が加わりつつある。それは多頭出し。秋G1初戦のスプリンターズS(スノードラゴン)を除けば「多頭出し厩舎の重賞未勝利馬」が4連勝を飾っているのだ。ディープインパクト産駒が今年の京都マイル重賞4戦全勝というデータも含め、フィエロはまさにドンピシャリの存在。「どううまく乗るかやろ」と話す師の表情が、やけに不敵に見えた。

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2014年11月19日のニュース