【エ女王杯】今週も重賞未勝利馬 ラキシス、こん身差しで新女王!

[ 2014年11月17日 05:30 ]

ヌーヴォレコルト(奥)と壮絶な叩き合い!!首差で勝利し、エリザベス女王杯を制したラキシス

 秋の女王を決める「第39回エリザベス女王杯」が16日、京都競馬場で行われた。3番人気ラキシスが直線、先に抜け出した今年のオークス馬ヌーヴォレコルトを首差捉えてのVゴール。昨年2着惜敗のこのレースで念願のタイトルを手に入れた。これでこの秋のGIは重賞未勝利馬が5連勝となった。また、この勝利でディープインパクト産駒はサンデーサイレンス産駒以来の牝馬限定G1完全制覇を達成した。

【レース結果】

 川田が今年こそ、の思いを手綱に込める。先に抜け出したヌーヴォレコルトまであと少し。ラキシスに右ステッキを入れ、一完歩ずつ追い上げていく。最後は首差捉えて歓喜のゴールに飛び込んだ。念願の初タイトルがG1。レース前の返し馬で手応えをつかんでいた。

 「昨年のいい頃の雰囲気に戻ってきてくれたな、と感じました。これならやれると思って、自信を持って乗りました」

 スタートはやや遅れたが、二の脚を利かせて中団インへ。自ら「1~2角でいいところにつけられました」と振り返る絶好ポジションで距離ロスなく追走。ゴーサインを出したのは直線に入ってから。ラキシスがすぐに反応し、ヴィルシーナとメイショウマンボの間を割って抜け出してきた。「必ずはじけてくれる」という相棒への絶大なる信頼が実って結果を出した。

 この1年間は未勝利。牡馬相手の重賞に好走するも、勝利には届かなかった。角居師は「去年から力を見せてくれていたけど、ご飯を食べなかったりして、なかなか(素質を)開花させられませんでした」と振り返った。ただ休み明けでオールカマー(2着)を使ってから「ずいぶん落ち着いて体が柔らかくなってきました」と上積みの大きさを確信していた。

 指揮官は「3頭とも自信はあったんですよ」と胸を張った。角居厩舎はディアデラマドレ(3着)、キャトルフィーユ(5着)も含めた3頭出しで同レース史上初となる「全て掲示板」を確保。「女馬を可愛がってくれるスタッフが多いんで」と笑顔を見せながらその“厩舎力”をあらためてかみしめた。

 その“牝馬王国”の中でついにG1馬となったラキシス。指揮官は「まだ線の細いところがあるので、上手に成長させてあげられれば」とさらなる伸びしろに期待した。再来週のジャパンCにも登録しているが、出走するかを含めて今後は未定。続戦か、または休養か。いずれにしても戴冠を果たした新女王の未来は一気に開けてきた。

 ◆ラキシス 父ディープインパクト 母マジックストーム(母の父ストームキャット)牝4歳 栗東・角居厩舎所属 馬主・大島昌也氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績11戦4勝 総獲得賞金2億1339万2000円。

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