【浜名湖・グラチャン】カドまくり一撃!菊地がSG連覇

[ 2014年6月30日 05:30 ]

プレゼンターの貴乃花親方(左)と笑顔でガッツポーズの菊地

 地元水面で神風が吹いた。ボートレース浜名湖のSG「第24回グランドチャンピオン」は29日、第12Rで優勝戦が行われた。4号艇の菊地孝平(35=静岡)がカドまくりを決めて、優勝賞金2500万円を獲得。前回SGボートレースオールスター(福岡)に続く通算4回目のSG制覇を達成し、今年の獲得賞金ランキング1位に躍り出た。SG連覇は史上13度目(12人目)の快挙。SG最年長Vを狙った今村豊は3着、グラチャン3連覇に挑んだ太田和美は4着に終わった。

 数々の記録が懸かった優勝戦を制したのは、天を味方につけた菊地だった。9R終了後から吹き始めた強いホーム向かい風。「優勝できるとしたらスタートを行って、まくるしかない」と考えていた菊地にとっては最高の“追い風”だ。全てが菊地に味方する条件下で、コンマ04のトップSを決めてツケマイ。「勝てるなら向かい風。突然、吹いてきたのでチャンスだと思った」と振り返った。

 4回目のSG制覇で、ついに地元SG初Vを達成。「目の前でツボ(坪井康晴)が2回も優勝しているのを見ていたし、ずっと夢見ていたこと。家族にSGを勝つ姿を見せられて何よりもうれしい」。同県同期から遅れること8年。ようやく念願を成就させ、満面の笑みを見せた。

 快挙は地元SGタイトルだけではない。史上13度目のSG連覇も成し遂げた。過去の達成者の一覧表を見て「この中に僕の名前が入るとは」とニヤリ。それでも、7月のオーシャンC(まるがめ)で挑む史上3人目のSG3連覇について問われると、表情を引き締めた。「メディアの方には申し訳ないが、しばらくリップサービスは登場しません。好きなように書いていただいて構わないが、僕は次の蒲郡周年を精いっぱい走るだけ」と言い切った。

 「実力は育ち切っていないが、その分、伸びシロはあると思う。これを機にステップアップしたい」。賞金ランキングで1位に立とうが、夢と偉業を達成しようが、上だけを見据える菊地。夏のボートレースをさらにアツくするのは、この男をおいて他にはいない。

 ◆菊地 孝平(きくち・こうへい)1978年(昭53)8月16日生まれの35歳。岩手県出身。98年5月に82期生として浜名湖でデビュー、3走目に初勝利。初優勝は01年5月びわこ一般競走。通算成績は3748戦1137勝、44V。SGは16回の優出で4V、G1は46回の優出で7V。同期は赤岩善生、中沢和志、横沢剛治、坪井康晴ら。1メートル66、54キロ。血液型AB。

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