【阪神新馬戦】祖母はグルーヴ ポルトドートウィユ初陣Vへ

[ 2014年6月20日 05:30 ]

凱旋門への願いを込められたポルトドートウィユ

 世界へ羽ばたく第一歩になるか!?――。名牝エアグルーヴの子ポルトフィーノを母に持つ、超良血馬ポルトドートウィユ(牡2=高野、父ディープインパクト)が、日曜阪神5R新馬でデビュー。初陣Vへ陣営は万全の態勢で臨む。

【日曜阪神5R】

 POGでも話題の良血馬が早々とベールを脱ぐ。名牝エアグルーヴの子ポルトフィーノを母に持つ、ポルトドートウィユが、日曜阪神5R新馬戦にスタンバイ。曽祖母ダイナカール、叔父ルーラーシップという“華麗なる一族”の出身。毎年注目されるディープインパクト産駒の中でも特に前評判が高く、サンデーレーシングでも1億2000万円という高額馬だ。

 管理する高野師は「重心が低くトモが沈み込み高い推進力を生み出している。力強さもあり、身のこなしも俊敏。関節の可動域が広く、肩も柔軟で走りが連動している。生まれ持った才能を感じます」と素質の高さを口にする。

 18日の追い切りでは圧巻の四肢さばきを見せた。CWコース3頭併せで、しまい重点に6F86秒3~12秒7。ラディウス(3歳1000万)の外を1馬身半先行からコーナーで馬体を接すると、直線グッと伸びて1馬身半僚馬を置き去りにした。師は「調教は時計ではなく、折り合い面を重視した。気持ちも高ぶり過ぎることなく、最後はしっかりと抜け出していた。調整は順調です」と満足そうに振り返った。

 母のポルトフィーノは初のGI舞台となった08年エリザベス女王杯で、3番人気に支持された素質馬。スタート直後にジョッキー(武豊)を振り落とし競走中止となったが、空馬のまま先頭でゴールした珍エピソードを持つ。だがドートウィユは「厩舎では気性の悪さもなく人懐っこい。心身面での課題もクリアできたし、まさに“優等生”ですね」と師は評価する。

 ポルトフィーノの一番子の全兄は右後脚のハ行で競走馬として走る前にターフを去った。“兄の分まで”という陣営の思いも強い。馬名はフランスの凱旋門賞が行われるロンシャン競馬場の最寄りの駅名から付けられた。その名の通り世界へ羽ばたく第一歩となるか注目したい。

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2014年6月20日のニュース