鹿戸雄一師 騎手24年、調教師6年「まだまだ序章」

[ 2014年6月13日 05:30 ]

鹿戸雄一師

 24年間の騎手生活を経て08年、厩舎を開業した鹿戸雄一師(52)。騎手時代、最も印象に残っているレースは91年札幌の500万をカネツサプライズで勝ったこと。「絶対に勝たなきゃと思ったレース」は師匠・久保田金造師の1000勝目であると同時に師にとって最後の勝ち星。それから1カ月半後、師は亡くなった。

 もう一人の師匠は藤沢和雄師。05年にゼンノロブロイの英国遠征に帯同した。山や森に囲まれた馬本位の街・ニューマーケットでの滞在。「人間より馬の方が早く環境に順応した。逆にロブロイが“何も心配するな”って教えてくれた」と振り返る。G1インターナショナルSの結果は首差2着。海外挑戦の大変さと面白さを同時に肌で感じた。「今度は自分の厩舎の馬でニューマーケットへ」と海外への情熱は持ち続ける。

 これまでの半生を本に例えたトレーナー。「一冊じゃ収まり切らない?いや、まだまだ序章。書くべきストーリーをこれから増やさないと」。師が引退を迎えるとき、どんな物語が書き加えられているのだろうか。

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2014年6月13日のニュース