【ヴィクトリアM】“府中の女神”ホエール 好調蛯名と視界良好!

[ 2014年5月13日 05:30 ]

ヴィクトリアマイル2度目の優勝へ。白さが増し、気品に満ちた馬体に成長したホエールキャプチャ

 今週は春の牝馬No・1決定戦「第9回ヴィクトリアマイル」が行われる。一昨年の覇者で、昨年2着のホエールキャプチャが、今年もスタンバイ。今春好調の蛯名騎乗で牝馬初の隔年G1制覇を狙う。

【ヴィクトリアM】

 強力関西馬を迎え撃つ“府中の女神”がホエールキャプチャだ。6歳春を迎えて、白さが増した体は気品に満ち、神々しいばかり。今回舞台の東京は【4・1・1・1】。2年前のヴィクトリアマイル制覇を含め、重賞4勝と輝かしい実績を残している。今年初戦の東京新聞杯も8番人気の低評価を覆し、別定57キロの酷量で強力牡馬を撃破した。なぜ、ここまで東京で強いのか?

 主戦・蛯名は「成績が成績だからね。何がいいかは分からないけど…。合うんでしょうね」と不思議そうに話す。田中清師は「マイルというより、東京1600~1800メートルが合うのかな。左回りでコーナーが少ないのがいいと思う」と分析する。持続する機動力が武器。器用さより、底力を問われる526メートルの長い直線がフィットするのだ。

 東京新聞杯V後、前開催の中山は迷わずパス。ヴィクトリアマイル1本に絞った。一昨年優勝、昨年は鼻差2着の得意G1。「このレースの常連だからね。昨年は実は状態的にあまり良くなかった。当時と比べると、今年の方がいい」と指揮官のジャッジ。蛯名を背にした7日の1週前追いは柔らかな身のこなしで、Wコースを弾むように駆け抜けた。

 蛯名は「順調に来ているのが一番。それ以上でも、それ以下でもない」と好感触。東京新聞杯については「雪による1週延期で関西馬は2度輸送。逆にこちらは1週前の段階で動きが物足りず、僕のが一番向いた面はある。その点は過大評価しない方がいい」と前置きした上で「それでも、頑張って結果を出したのは偉い」と、競走生活5年目に突入した愛馬を称えた。

 10年7月の函館デビューから「無事これ名馬」を体現する走り。ヴィクトリアマイルは今年の最大目標。勝てば、牝馬による同一G1隔年優勝(グレード制導入の84年以降)は初の快挙となる。「前走は57キロを背負って頑張った。2キロ減の55キロで牝馬同士になるのもいい。今年も頑張ってほしいね」。指揮官は2年前の再現を祈っている。

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