勝負服柄は川島正行師譲り ホロ苦初陣もめげない塚本

[ 2014年5月9日 05:30 ]

川島正一師(左)、川島正行師(右)に見守られ奮闘する新人騎手・塚本

 【地方競馬です!!】5日の船橋競馬6Rで塚本弘隆騎手(18=船橋・川島一)がデビューし、今年の全国の地方新人騎手全員が無事にスタートを切った。

 新人デビューの“トリ”を飾った塚本騎手。自厩舎初戦となった翌日6日の船橋2Rでは他馬のフライングによるカンパイという珍しい経験をした。1度目は抜群の発馬。カンパイによる2度目はゲート内で馬が腰を落として大出遅れ。“同じレース”で天国と地獄を味わい、レース後は一人残って発馬時のビデオを20回以上繰り返し見ていた。「追い切りの動きが良かったし、発馬さえ決まればと思っていた。減量特典がある新人はゲートが一番大事なのに…」。映像を見つめる背中が悔しさで固まっていた。

 「胴赤・黄星散らし、袖黄」の勝負服は川島正一師の勧めもあり、川島正行師が騎手時代に着ていた柄を受け継いだ。「調教師、騎手として凄い実績のある(正行)先生の柄を頂き、とても光栄。プレッシャーもあるが勝負服に詰まっているものを守っていきたい」と気を引き締める。「レースでは思った以上にできないことばかり。先輩の騎乗を見てしっかり学びたい」。ビデオを見つめる顔もそうだが、言葉の一つ一つにも真面目な性格がにじむ。

 2人の師に背中を押され歩み始めた騎手の道。前へ前へと進んでいく。

 (秋田 麻由子)

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2014年5月9日のニュース