【フローラS】マイネグレヴィル バテ知らずの“スタミナ女子”

[ 2014年4月23日 05:30 ]

自慢の持久力を生かし勝利を目指すマイネグレヴィル

 樫戦線に波乱を起こす長距離砲だ。東京競馬開幕週のメーン「フローラS」にマイネグレヴィルが満を持して出走する。マイルの桜花賞を自重して、2400メートルのオークスに照準を定める生粋のステイヤー。昨年の2歳女王レッドリヴェールを苦しめた自慢のスタミナを武器に樫の女王へ名乗りを上げる。

【フローラS】

 末はプリテイキャストかカミノスミレか。マイネグレヴィルは今も語り草になっている昭和のステイヤー牝馬を思い起こさせる、背中の長いゆったりとした体形だ。「距離は長い方がいい。2000メートルに延びるのはプラス。2400メートルになればさらにいい」。その背中から主戦・柴田大も傑出した長距離適性を感じ取っている。

 「スタミナがあって、バテずにしぶとく伸び続ける。ためてもピリッとした脚がない代わりに速いペースを長く持続できるのが特長」と熱っぽく語る。そんな典型的ステイヤーの走りを垣間見せたのが、激しい消耗戦となった昨年の札幌2歳S。不良馬場をハイペースで逃げまくってレッドリヴェールの首差2着に粘った。今ではダービー挑戦まで視野に入れる2歳女王をゴール直前まで苦しめた豊富なスタミナ。「スタートが速いからスッと先行できる。バランスが良くて走りにブレがないから道悪も全く苦にしない」と柴田大は続けた。

 牝馬限定戦に中・長距離の番組は少ない。その後、ホープフルS(9着)、京成杯(5着)と牡馬混合の2000メートル戦に挑んだ。距離適性を重視すればこそのローテーション。出走可能だった桜花賞も「マイル戦は忙しい」(和田道師)と自重してフローラSに備えた。「牡馬を相手にしても全くひるまなかった。根性も据わっている」と柴田大は絶賛する。

 昨年の福島新馬戦(芝1800メートル)を5馬身差で圧勝した直後。マイネル軍団を率いる岡田繁幸氏は「全身を使ったG1クラスのストライド。来春のクラシックに乗ってくる」と語った。伯母マイネミモーゼは02年フローラS2着、オークス4着。「オークスは雨が降れば…ますます面白い」(柴田大)。ハープスターが待ち構える樫戦線へ。ここが本領発揮の舞台だ

続きを表示

2014年4月23日のニュース