【スプリングS】アジアエクスプレス完璧!3カ月ぶりでもド迫力

[ 2014年3月20日 05:30 ]

アユサン(左)と併せて追い切るアジアエクスプレス

 3着以内に皐月賞の優先出走権が与えられるトライアル「第63回スプリングS」の追い切りが19日、美浦、栗東トレセンで行われた。昨年暮れの朝日杯FSで初芝でのG1制覇という史上初の偉業を達成したアジアエクスプレスが、3カ月ぶりを全く感じさせない迫力満点の動きを披露。デビュー4連勝へ前進した。

【スプリングS】

 3カ月のオーバーホール明けでも、規格外の高性能を誇る超特急の出発準備は万端だ。無敗の2歳王者アジアエクスプレスの最終追いは、新コンビの戸崎が3週連続で騎乗してWコースで3頭併せ。陣営が与えた「3頭の中に併せてみてどうか?」という最終課題を難なくクリアしてみせた。

 先頭にグランツ(3歳500万)、2番手アユサン(4歳オープン)という並びの最後方を悠然と追走。3~4コーナーでジワリと差を詰めると、直線入り口で前2頭の間の狭いスペースに巨体をねじ込んだ。G1ホースの迫力に圧倒されたのか、外のグランツは早々に脱落。最後は内のアユサンとともにガッチリ手綱を抑えたまま併入した。

 ポイントとなった、2頭の間を割るシーンについて戸崎は「スムーズに自分から抜けていった。全く問題ない」と満点評価。さらに「状態の良さは先週も感じたが、1週ごとに前向きさも出てきている」と絶賛コメントを続けた。見守った手塚師も笑顔。「休み明けでも、自信を持って使える仕上がり」と胸を張った。

 2週前の初騎乗時、手塚師に「フリオーソ(ダートG1・6勝)の下(弟)みたい」と感触を伝えた戸崎。この日は「フリオーソは、いかにも“ダート!!”という感じの走り。この馬は、そこに素軽さを兼ね備えている」とタイプの違いを強調した。未知の距離(1800メートル)についても「長いところがダメなフットワークではなく、賢い馬で掛かる感じもない。問題ない」と克服に自信たっぷりだ。

 皐月賞(4月20日、中山)か、距離を短縮してNHKマイルC(5月11日、東京)か。内容次第で今後の路線が決まるが、陣営は好レースを確信している様子だ。「今の中山の馬場もアジア向き。いいイメージで臨める」と戸崎。無傷のV4で皐月賞の主役を張る可能性が高まってきた。

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2014年3月20日のニュース