【チューリップ賞】ハープスター、一戦必勝!桜も樫も誰にも渡さない

[ 2014年3月4日 05:30 ]

3歳馬屈指の末脚を誇るハープスター

 いよいよクラシックに向けたトライアルが本格化する。今週は阪神で桜花賞TR「チューリップ賞」。注目は何と言っても3歳屈指の切れ者ハープスターだ。1番人気に推された阪神JFで鼻差2着。間近に迫ったG1に向け、まずは結果を出しておきたいところだ。

【チューリップ賞】

 わずか5センチ。ハープスターは阪神JFで追い込み届かずレッドリヴェールの前に苦杯を喫した。上がり3Fは最速タイの33秒6。馬群を縫うような形になった直線を見ても単勝1・7倍にふさわしい強さは示したが…。「これだけの馬を負けさせてしまった。申し訳ない」(川田)。「外を回っていれば違ったかもしれんな」(松田博師)。“負けて強し”では駄目なのだ。しっかり勝つ。それが復帰初戦、今回のテーマだ。

 2月上旬に栗東へと帰厩。じっくりと乗り込まれた。目を引くのはピカピカの肌つや。前走で目立っていた冬毛はきれいさっぱり抜け落ち、中からじわっと光沢を放っている。バシッと張ったトモ(後肢)は相変わらずの迫力だ。「予定通り順調で状態はいい。しっかりと乗り込み、中間も元気いっぱい。太い感じもない。能力は高い馬。いい形で本番(桜花賞)に向かいたい」(松田博師)

 1週前追いでは遅れた。CWコースでレーヴデトワール(3歳オープン)と併せ6馬身ちぎられた。ラスト1Fは13秒7を要したが7Fは96秒0と意欲的。「パートナーが速すぎただけ」と師は苦笑いで振り返った。しっかりと負荷は掛かっており、さほど気にする必要はない。今週、サッと追えば仕上がるだろう。

 昨年120勝で全国リーディング2位の川田は冷静に言葉を選んだ。「普通に走れば力は抜けている。今年初戦、無事に走ってくれれば」。闘争心を内に抑え込み、勝ちたい気持ちを過剰に出すことを控えた。心を整え、静かなハートで臨む前哨戦。桜花賞、オークスを見据えた、川田にとっての自分との闘いは、もう始まっているのだ。

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2014年3月4日のニュース