【きさらぎ賞】スピードが違うバンドワゴン クラシック本命候補登場

[ 2014年2月4日 05:30 ]

大物バンドワゴンが3連勝を狙う

 日曜京都メーンは西のクラシック登竜門「第54回きさらぎ賞」。2戦2勝のホワイトマズル産駒バンドワゴンに注目だ。デビュー2戦はともに逃げて上がり3F最速をマークするという豪快な勝ちっぷり。卓越したスピードで超大物との評判馬があっさり重賞を制し、器の違いを見せつける。

【きさらぎ賞】

 スケールの大きさは群を抜く。バンドワゴンはデビュー2戦がいずれも逃げて上がり3F最速。ド派手な勝ちっぷり、そして粗削りな走りが大物感を際立たせている。特に2戦目は道中やや行きたがり、直線は内にモタれていた。それでも後続に詰め寄られるどころか、逆に突き放した。一連のパフォーマンスには担当の久保助手も舌を巻く。

 「今のところはスピードで押し切っている。2戦目はスタートで後手を踏んだけど、他馬とはスピードが違ってハナに立った。引っ掛かっているわけじゃないが、跳びが大きいんだね」

 この2戦は鞍上が促したわけではなく、自然とハナへ。「ただの逃げ馬じゃない」と言うように絶対的なスピードが違うのだ。久保助手はその乗り味を「アグネスワールドに似ている」と、かつて森厩舎所属時代に担当した英仏G1Vの名スプリンターと照らし合わせた。一級品のスピードを持ちながらも、道中“ため”がきく。バンドワゴンについて「調教でもそうだけど、途中でハミを外せる。だから距離が長くても大丈夫」と分析した。

 この中間、前走時同様に短期放牧を挟んだ。「イレッポ(イレ込みやすい)で、厩舎に置いておくとテンションが上がってしまう。牧場に帰したらおとなしくなるので、このパターンが合う」と説明する。1月中旬の帰厩後も順調に乗り込んできた。

 「まだこれからの馬。もっと実が入ってこないとね」と心身の幼さを指摘しつつも「栗東でもマシにはなってきた」と目を細めた。

 伸びしろをまだまだ残しつつ、現時点でもメキメキと頭角を現している。クラシックに向け「2着以内に入って賞金を加算しないと」と慎重だが、その一方で「大きいところを獲れる馬だと思っている」と期待も大きい。無傷の3連勝へ。重賞の壁もあっさり突破するか。その視線はクラシック本番を真っすぐ見据えている。

続きを表示

2014年2月4日のニュース