「SS11」が選手会に謝罪、退会届を撤回 近日中に処分

[ 2014年1月21日 05:30 ]

 競輪界を揺るがす“SS11移籍騒動”が収束する見込みとなった。一般社団法人「日本競輪選手会」は20日午後3時から、都内で選手会支部長会議を開いた。その場に武田豊樹、長塚智広、成田和也、佐藤友和らSS11(エスエスイレブン)選手が出席。冒頭で一連の行為について深く謝罪するとともに、退会届を撤回した。

 それを受け、選手会理事会では協議を重ね、21日に行われる選手会臨時総会で議題にかける予定だった「除名決議」を行わないことを決定。近日中にもあらためて綱紀審議委員会を開催して、処分が協議されることになった。

 事の発端は昨年の12月19日にさかのぼる。S級トップ選手の村上義弘、平原康多、新田祐大、長塚、武田が都内ホテルで会見を開き、同5選手を含む18人が「日本競輪選手会」を退会して、財団法人「SS11」(11年の競輪選手トップ9人によって結成された団体)を母体とした新選手会を発足させると発表。さらにSS11に賛同し退会届を提出した5人を加えて、最終的には23選手に上った。

 事前に連絡もない「寝耳に水」の出来事に、日本競輪選手会側も困惑を隠せなかった。同会は12月27日に選手会理事会を開催。KEIRINグランプリが開催されていた立川競輪場内で、坂巻正巳・専務理事らが記者会見を行った。席上、提出された退会届を「支部長を経由しておらず手続き上の不備がある」として不受理とした上で、「選手会の規則を乱した」ことから除名処分とすることを全会一致で決定した。対象選手には、12月27日付で異議申し立ての申請書を送付。2週間の猶予期間を設けて、最終的に21日に行う臨時総会で最終決定するとしていた。

 佐久間重光・日本競輪選手会理事長は「今回の件に関しましては、多くのお客さまならびに関係者の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを、全競輪選手を代表して、心からおわび申し上げます。今後は、なお一層競輪発展のために全力を傾倒する所存です」とコメントした。

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2014年1月21日のニュース