【中山金杯】ディサイファ、おくての血が開花!一直線に12秒5

[ 2013年12月28日 05:30 ]

坂路で鋭く伸びたディサイファが中山金杯で重賞初Vを狙う

 中山初日メーンの「第63回中山金杯」で重賞初制覇を狙うディサイファが27日に坂路で追い切られ、4F51秒7~1F12秒5と上々の動きを披露した。遅咲きの素質馬がいよいよ本格化ムード。14年を飛躍の年にするべく、万全の仕上げで重賞獲りに挑む。

【中山金杯】

 暮れも押し迫った美浦トレセン。のんびりした空気をディサイファの走りがピリッとさせた。雨で重たい馬場を気にもせず、馬場中央を真一文字に駆け上がる。ラストで強めに追われるとしっかり反応し、4F51秒7~1F12秒5。時計は出るタイプだが、小島太師は「馬が行きたいだけスーッと行かせた。同じ51秒でも上がって行き方や直後の息の入りが違う。状態には太鼓判を押せる」と胸を張った。

 3歳時は500万でも惜敗が続いたが、今春後半から馬が充実。5戦で4勝を挙げて一気にオープン入りを果たした。師は「普通の馬より成長が半年~1年遅れている。勝てなかったころはまだ体高も伸びていて馬も緩かったが、今夏の北海道あたりから良くなってきた」と説明する。半兄アドマイヤタイシは5歳秋に1600万を勝つと、その後は重賞で2着5回と活躍。おくての血が、いよいよ目覚めてきた。

 「サクラローレルの時もそうだったが、上がってきている馬で金杯に臨めるというのは夢があっていい」。師はいい緊張感と期待感を持って年を越すことの喜びを口にした。自身が騎手時代に手綱を取ったサクラローレルは900万、1500万を連勝して臨んだ95年中山金杯を快勝。その後のG1・2勝(96年天皇賞・春、有馬記念)の足掛かりとした。

 名馬を引き合いに出すのは期待の表れに外ならない。「相手は強くなるが、強い馬と勝ち負けしてくれるようじゃないと。この馬は来年は本物になるぞ」。師の口調は冬の寒さを忘れさせるほど熱を帯びていた。

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2013年12月28日のニュース