ファン投票2位キズナ有馬回避!佐々木師「完調時にはるかに劣る」

[ 2013年12月9日 05:30 ]

有馬記念を回避するキズナ

 キズナ有馬回避!!「第58回有馬記念」(22日、中山)の最終登録が8日、JRAから発表された。ファン投票で7万8803票を集め、オルフェーヴルに次ぐ2位となっていた今年のダービー馬キズナ(牡3=佐々木)が「完調時に比べるとはるかに劣る状態」という理由で同レースを回避、登録を見送った。今後は今週中にも鳥取県の大山ヒルズに放牧に出る予定となっている。

 この日、管理トレーナーの佐々木師はJRAを通じ「お知らせ」と題した自筆の書面で回避に至った状況を説明した。

 「有馬記念は回避せざるを得ない状況になってしまいました」と始まり、「中途半端な状態で出走させることはファンの皆様にご迷惑をおかけする可能性も考えられます。オーナーサイドと協議の結果、出走は見合わせる結論に達しました」と理由をつづった。

 キズナは4着に終わった凱旋門賞から帰国後は検疫を経て、大山ヒルズで静養に努めていた。栗東トレセンに帰厩したのが11月28日。出走意思をみせていた有馬記念に向けて調整を進め、5日には2週前追い切りとして坂路で4F54秒7~1F12秒5の時計を馬なりでマークしていたが、陣営の青写真通りの仕上がりとはいかなかったようだ。

 今秋、海を渡ったフランスG1凱旋門賞で対戦したオルフェーヴルとキズナは有馬記念のファン投票でも1位と2位を分け合った。オルフェーヴルの引退レースとあって、国内で実現するキズナとの再対決はファンが望む待望の一戦だったが、キズナの回避で夢と消えてしまった。

 ▼武豊 今、初めてキズナ回避のニュースを聞きました。有馬記念でも良い勝負になる、と思い期待していただけに残念です。来年以降、またいい状態で戻ってきてくれることを願うだけです。(遠征中の香港シャティン競馬場で)

 ◆キズナ 父ディープインパクト 母キャットクイル(母の父ストームキャット)牡3歳 栗東・佐々木厩舎所属 馬主・前田晋二氏 生産者・北海道新冠町ノースヒルズ 戦績9戦6勝 総獲得賞金3億9195万7800円(うち海外3955万6800円)。

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2013年12月9日のニュース