【阪神JF】第2のサプライズなるかグランシェリー

[ 2013年12月4日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=3日】元荒尾競馬の騎手という異色記者・細原。牝馬は牡馬と比べて好不調の波が大きいことを、地方競馬の最前線で実感してきた。牝馬特有の繊細さによるものだろう。阪神JFも潜在能力だけでなく、状態面を見極めなければ。出来の良さなら一番。グランシェリーの庄野厩舎を直撃した。

 1週前追いの動きがとにかく圧巻。坂路で浜中を背に4F50秒2。ラストは追うところなく1F12秒6。11月27日の栗東坂路4F一番時計を叩き出した。浜中は「言うことなし。最高の感触。完成度が高い」。庄野師も「デビュー戦から好位で我慢して、直線でかわすという大人びた競馬をしているからね。前走(ファンタジーS6着)は休み明けで力んだ分、しまいが甘くなった。阪神、中京で勝っているので、今回は直線に坂がある点もプラス」。両者は前向きな言葉を並べた。

 叩かれて状態は上向き。力強く、がっちりとした馬体が目を引く。阪神JFは近年、ウオッカ(06年)、ブエナビスタ(08年)、アパパネ(09年)など、のちの名牝を次々と輩出して、強い馬が勝つというイメージ。だが、意外に3連単は荒れている。06年以降の3連単平均は46万4864円。昨年は15番人気クロフネサプライズが2着で3連単304万円。印象と配当のギャップがこれほど大きいG1は、そうない。

 グランシェリーが第2のクロフネサプライズになるかもしれない。現場で鍛え上げた細原のアンテナが、そう主張している。

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2013年12月4日のニュース