【阪神JF】規格外の強さレッドリヴェール 須貝厩舎の連覇だ!

[ 2013年12月3日 05:30 ]

無傷の3連勝を狙うレッドリヴェール

 ウオッカ、ブエナビスタに続け――。近年、男勝りな名牝を輩出している2歳牝馬最強決定戦「第65回阪神ジュベナイルフィリーズ」。今年も素質あふれる好素材が集結したが、中でも注目は昨年のローブティサージュに続く連覇に挑む須貝厩舎のレッドリヴェールだ。牡馬相手の新馬、札幌2歳Sを連勝した逸材。無傷の3連勝で、偉大な先輩のように出世ロードを歩むつもりだ。

【阪神JF】

 超ハイレベルな2歳牝馬の中でも、規格外の強さだ。レッドリヴェールは出世レースの札幌2歳Sを制し、デビュー2連勝を飾った。同レースが芝1800メートル戦となった97年以降、牝馬の優勝は初めて。開催終盤の不良馬場でも力強く伸び、牡馬をねじ伏せた。手掛けるのはゴールドシップを担当する今浪厩務員だ。

 「前走は馬混みに突っ込んで、周りの馬をはじき飛ばした。小さい体(前走426キロ)だけど、いい根性をしている」

 ゴールドシップと同じステイゴールド産駒。気性の激しさは、先輩のG1・4勝馬と似ているという。「優等生ではないし、普段はちょっとやっかいだね(笑い)。ゴールドシップと一緒で立ち上がったり、調教の時も引っ張っていかないと馬場入りしないんだ」と共通点を挙げる。

 手が掛かるタイプではあるが、G1ホースを育て上げた経験を生かして対応してきた。「やることは似ているからね。何をするかが頭に入っている分、対応しやすいね」と手の内に入れている。

 不安材料は食の細さだけだ。前走後はリフレッシュ放牧に出し、先月7日に帰厩。「放牧から細くなって戻ってきた。今もカイバを残すが、ボチボチ食べるように。徐々に体も戻ってきたし、前走と同じぐらいで出せれば」と現状を報告する。

 走りだせばピカイチの動きを見せる。2週連続で古馬の実力馬相手に意欲的な併せ馬。2週前はCWコースで香港ヴァースに出走するアスカクリチャンと併せて最後まで抜かせなかった。先週も坂路でゴールデンムーン(4歳1000万)と馬体を並べたまま、楽々の併入フィニッシュだ。

 「古馬相手に食らい付いていたね。攻め馬はやれば、いくらでも動くタイプ。疲れさせないように控え気味でやっている。態勢は整っているし、息もできているから」

 今浪厩務員は仕上がりに関して自信を持って送り出す。須貝厩舎にとっては、昨年のローブティサージュに続く連覇が懸かる一戦。「レースは注文も付かないし、どんな競馬をしてくれるか楽しみやな。俺もモヤモヤした気持ちを晴らして、有馬に向かいたいね」と意気込む。可愛い後輩馬の勝利が、秋2戦で惨敗したゴールドシップを目覚めさせるに違いない。

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2013年12月3日のニュース