【津・チャレンジC】森高SG初V!賞金王出場ならずもサバサバ

[ 2013年11月25日 05:30 ]

第16回チャレンジカップで優勝し、ファンの声援に応える森高一真

 ボートレース津のSG「第16回チャレンジカップ」(優勝賞金2500万円)は24日12Rで優勝戦が行われ、1号艇の森高一真(35=香川)がインからトップスタートを決めて逃げ切り勝ち。デビュー15年目、3回目の優勝戦挑戦でSG初制覇を達成した。85期生のSGウイナーは田村隆信、湯川浩司、井口佳典、丸岡正典に続いて5人目。ただ、今年の獲得賞金は6193万円でランキング13位。自身初の賞金王決定戦出場はかなわなかった。

 これほど笑いの多かったヒーローインタビューは記憶にない。森高の表情は実に晴れやか。優勝しても賞金王決定戦に乗れない…そんな悲壮感、無力感はほんの少しも感じなかった。

 「ホッとしています。あんまりホッとしすぎて、ガッツポーズをするのも忘れてました。スタンドのファンの数、オッズを見て、まあまあのもん背負ってるんやって思いました」コメントするたびに笑いが起こる。SG優勝戦1号艇の重圧を独特の言い回しで表現した。

 トップスタートから先マイ、難なく押し切る圧勝劇だった。「1Mはキャビり気味やったけど、そこから押してくれましたね。コンマ10前後を行ったら、まくられないだろうって思ってましたよ」。きら星のごとくスター選手がそろい、“銀河系軍団”と言われる85期5人目のSG覇者が誕生。そして同時にベスト12も確定した。だが森高の名前は次点となる13番目。優勝戦で3位に入った12位の斉藤仁に、わずか21万円及ばなかった。

 「仁さんとは朝まで飲んだこともあるし、仲がいいんです。こういう人が賞金王に乗るんやなって思えますよ。13位も悔いはないです。オカンからアンタはスーパースターにはなれんのやって教育されてきたし」

 どこまでも笑いが絶えない会見。“悲劇のヒーロー”ともいえる立場なのに、そんなイメージを抱かせないところに森高の魅力がある。「出晴(政信)さんと安岐(真人)さんに早く報告したい」。サッパリしていて、仁義にも厚いニュータイプのヒーロー。本当に素晴らしいSGウイナーが誕生した。

 ◆森高 一真(もりたか・かずま)1978年(昭和53)6月3日生まれの35歳。香川支部。99年11月に85期生としてデビュー。4走目で初勝利を挙げる。同期には井口佳典ら4人のSGウイナー。G1は16優出でV2。SGは今回が3回目の優出で初優勝となった。

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