【マイルＣＳ】ドナウブルー　最後のＧ１で出来最高、Ｖで妹に託す

最後のＧ１出走となるドナウブルー。強力ライバル相手に花道を飾る

　「第３０回マイルＣＳ」の出走馬が１４日、確定した。昨年３着ドナウブルーが今まさに最高潮の出来。来週ジャパンＣ出走のジェンティルドンナと同厩舎姉妹Ｇ１Ｖリレーを狙う。なお同レースの枠順は１５日に決まる。

【マイルＣＳ】

　小柄な牝馬ながら、強力牡馬に交じって数々の激闘を演じてきたドナウブルー。Ｇ１では昨年ヴィクトリアＭが２着、同じくマイルＣＳが３着と善戦止まりだが、おそらくは最後のＧ１挑戦となる今回、石坂師が並々ならぬ意欲を口にした。

　「来年で引退せなあかん馬やけど、ここんとこ凄くいいね。普段はこんなことは言わないけど、今までで一番いい出来やと思います。精神的にも馬体的にも成長した。去年のマイルＣＳや２着だったヴィクトリアマイルよりも、いい競馬ができると思います」

　最終追い切りが充実ぶりを示すものだった。坂路で僚馬アルアマーナ（４歳１０００万）を３馬身追い掛けてスタート。ラスト１Ｆで馬体を並べたと思った瞬間、一気に突き放して６馬身の大差先着だった。手綱をとった荻野要助手が出来に太鼓判を押す。

　「この間に比べて確実に良くなっていますよ。前走は追い切りでフワッとするところがあって、初めて気合を付けたほど。まだかな、って感じだったんです。それが今回は一気に突き放しましたし、時計も良かった。いいレースになると思いますよ」

　馬主サンデーレーシングの規定で来年３月いっぱいでの引退は決まっているが、ここを勝てば“有終の美”となることが濃厚。来週ジャパンＣで連覇を目指す全妹ジェンティルドンナに勝ってバトンを渡すことができれば、こんなに素晴らしい幕引きはない。