【AR共和国杯】メイショウナルト“たまげた”変身、軽快12秒3!

[ 2013年11月1日 06:00 ]

余力十分にラスト12秒3を計時したメイショウナルト

 今週の日曜東京メーン「第51回アルゼンチン共和国杯」(3日)の木曜追い切りが31日、栗東トレセンで行われた。メイショウナルトが単走ながらCWコースで勢いを見せつける鋭い動きを披露。去勢効果の“たまげた”変身で2つ目の重賞獲りへ王手をかけた。

 “たまげる”は「驚く」の古典表現で、漢字で“魂消る”とつづる。去勢して急上昇したメイショウナルトは、タマが消えて、たまげた変身を成し遂げた。二重の意味でタマげたこの馬の状態の良さを見せつける最終調整だった。

 いつものパターンで木曜追い。CWコース単走馬なりで抜群の手応えのまま6F80秒2。ラストはサッと流す程度で1F12秒3の好タイムだ。担当する永田厩務員の感触がいい。

 「以前は自分から競馬をやめていたが、去勢をキッカケに集中するようになり結果が出た。それから木曜CWコース追い、2日間運動、レースというメニューに変更した。体つきは2歳のときから変わらないし、やっぱり精神的なものなのかもしれないね」

 不振時にはリングハミ、ブリンカー、ホライゾネット…。やれることは全て試したが結果がついてこない。最後の手段に荒療治である去勢を決断。今年5月に復帰、ひと叩きしてから走りが一変して500万、1000万を連勝。さらに格上挑戦の小倉記念で好位から突き抜けレコードV。続くオールカマーでも別定戦ながら粘り強い走りで2着に好走。宝塚記念2着馬ダノンバラードに先着するなど隠れた能力を見事に引き出した。この変動ぶりに武田師は驚きを隠せない。

 「去勢の効果がいい方に向かってくれたね。使い詰めだが追い切りの反応も良く予定通りビシッと動いてくれた。疲れはまったくない。前走で強い相手でもやれるメドは立ったし、距離延長もこなせると思う。今後に向けていい競馬ができればいいね」

 引っ掛かるタイプではなく広くて長い直線コースは、しぶとさが生きる絶好の舞台。左回りも3走前に経験(2着)しており不安はない。指揮官はあくまで挑戦者の立場を強調したが、ここを勝てばジャパンC、有馬記念など選択肢も広がる。500万からどこまで上り詰めるか。戦闘態勢は整っている。

続きを表示

2013年11月1日のニュース